2008年07月09日

ワールドカップ?

今日で洞爺湖サミットは終了した。
先日「どうせガッカリするなら、今から期待しないでおこう」と書いたけど・・・今回議長国である日本の国民である私としては、議長・福田康夫が『なんとかオゥンゴールを防いだ』といったところだと思う。
つまり、自滅しそうなところを何とか防いだ・・・ということ。 ここまで酷いとは、私の予想の最低ラインをも下回った。

主要国(G8)の首脳は、絶対に「失敗だった」とは言えないから成果を強調するが、その主張は明らかに全員が自国向けだ。 つまり、主張している成功の内容は各国バラバラ・・・。 福田氏などは、サミット会合前にブッシュと会談して釘をさされたのか、「議長国の特権」とも言える『議長総括』でさえ、日本国の主張を盛り込むことをほぼ完全に押さえ込まれている・・・。
某公共放送のニュースでは、声明発表中かどうか分からないが「薄っすら涙を浮かべているのではないのか」と思えるほどだ。

記者会見では、人から聞いた話だが、
フィナンシャルタイムズの記者が、「京都議定書は1990年が基準年。温暖化ガスの排出量を半減させるというが、いつを基準年として考えているのか(要旨)」と質問した。
これに対して福田氏は困惑したような感じで、「いろいろな基準年の考え方があり、いろいろな数字が飛び交っている。最近の現状から考える、ということで特に考え方に混乱があるということではない(要旨)」と、質問の内容に対し意味不明の回答をしたようだ。

基準年、この点を曖昧にしたままで「全世界の50%減」だとか「先進諸国は80%にしろ」だとか議論しても無意味だ。 どの時点をガス発生の減少を量る基準年とするか、これが決まっていなければ今回の合意そのものが雲散霧散する可能性は高い。 ベース(土台)が固まってないのに、どんな家を建てようか論じても意味はない。 沼地に家を建てるようなものだ。 ある意味、泥舟に乗ってるのと変わらないかもしれない。

福田氏の発言の「最近の現状から」という言葉が基準年を示しているなら、今年の2008年、もしくは更に先伸ばしされて排出量削減で合意される年、例えば2010年、では各国にとって大きく有利不利が出るからだ。 京都議定書を離脱した米国、議定書のー6%どころか更に6%増えた日本、そしてロシアは有利になるのに対し、EUの主要国は血の出るような努力して排出量削減してきた努力が無に帰すからだ。 今は主要8カ国と新興国8カ国で排出削減率で対峙してるが、やがて、主要8カ国の中で「基準年」について対峙することになるだろう。

これでは、いくら福田氏が自画自賛しても、私には空々しく響くだけである。


結局、今回のサミットで、政治生命の延命、そして支持率の回復を狙っていた福田氏には、痛恨のドローである。 サッカーでもドローは勝ち点1が与えられるが、今回の福田氏の実情をサッカーに例えるとしたら、ワールドカップ予選落ち・・・だろう。
そう言う意味でいけば、予選を通過したのはG8の中ではロシアだけだったのかもしれない。


それに・・・いくら先進国、とか、主要国だとか言っても、原油を始めとする資源と国民が生きていくための食料を自前で、もしくはお互いを協力国として補完しながら確保できないのでは、これからの世界では「国家」として生き残っていけないように思う・・・。
新興国、途上国・・・、彼ら自国が生き残るためには、「金銭」だけで先進国の言うことを聞かず、「資源」と「食料」を武器にして自国の利益が有利になるように先進諸国を揺さぶることができる、と彼らに確信させた。 そのことだけが、今回の国際会議で唯一得られた成果ではないか・・・。 そう思える。

(注:7月10日14時半頃、加筆修正しました)
posted by 少彦梛 at 21:54| Comment(0) | 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

よく言うよ!

財政再建団体一歩手前の大阪府。 朝日新聞の電子版「単なる劇場型」によると、平松大阪市長が橋下大阪府知事を次のように皮肉ったそうだ。
「議論をオープンにするのは単なる劇場のガラス張り。本当の議論は聞いた話をどう採り入れるかだ」と。
まさに、そのとおり。 首長として、議論の中身をよく検討しどう判断するかは大切なことだ。

しかしながら、公の立場の議論とは、役所などという半密室での議論より、劇場型でもなんでも良いが「議論しているところからまずオープンにする」ことにより、市民、府民、国民にも問題点を一緒に考えてもらえる状況を作り出す方が、まず何より大切だと思う。 平松市長は、最終的には市議会とさえ議論して、議会の了承が得られればそれで良いとお考えではなかろうか。 市議会に対しては、うまく根回しができれば了承を得ることがある程度簡単だ。 でも、それは「密室政治」のひとつに過ぎない。 ある意味、談合だとも言える。 平松氏は、市井の声をどうやって汲み上げようとしているのか。 甚だ疑問が残る。

少なくとも、橋下大阪府知事は、その点では比較的評価できると思う。 議論の結果、橋下氏がどう判断するか、または、どの案を採用するか、それを決めた時には府民個々人もその善し悪しを一旦判断なり理解なりすることができるからだ。 橋下氏の判断を全府民が納得することは無くても。 府民から反対の声があがっても。 府民にも「考える時間」はできる。 そして、橋下氏の判断が結果的に正しいかどうかに対する評価を、府民自身ができるからだ。


翻って、この発言者である平松大阪市市長の方はどうか。


これも、朝日新聞の電子版「大阪市WTC再建断念」によると、『平松大阪市市長は、「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(通称WTC)について、特定調停による再建を断念する考えを明らかにした』そうだ。 事実上、第三セクターにおける全国初の「二次破綻」である。
二次破綻とは、例えば「民事再生法」の適用を受けて別の会社などからの支援で立て直そうとしている会社が、結局は立ち直れず倒産することと同義だろう。

確か、平松氏は市長就任直後だったと思うが、『WTCについては徹底した情報公開をし、その責任の所在を明らにした上で、金融機関への債権放棄も含めた最終処理をする(要旨)』と言っていたと思うだが・・・。
就任して半年以上経過しているこれまでの期間の中で、
 WTCについての情報公開は、徹底して実施なさいましたか?
 いったんWTCが破綻した、責任の所在が明らかになりましたか?

「よく言うよ!」平松さんっ、である。
橋下知事に皮肉を言ってる場合ですか? 自分の足元に点いた火が見えませんか?


WTCについては、確かに、私も「これ以上市民の税金を無駄にしてまで存続させる必要はない」と思うから、再建を断念することについても個人的に賛成だ。 それでも、今回の二次破綻で、大阪市市民には600億円にも上る負担が新たに発生すると想定されている。

平松市長は、「二次破綻」を決断した。 「本当の議論は聞いた話をどう採り入れるかだ」と、市長ご自身が仰ってるのだから、大阪市の市民には、WTCに関する全ての情報を公開し、破綻の責任の所在を市長自身が明らかにする。 そして、何故その案(二次破綻)の道を市長が採ったのかについて、論議の中の他の案を採用しなかったその理由を含め、しっかり、かつ、市民が納得のいくように説明をしていただきたい。
先の記事によれば、大阪市市議会・市政改革特別委員会で「議論がオープンになったかどうかは、メディアがそういう風に見せているだけ。本当の議論がなされたかどうかは大いに疑問だ」と答弁していらっしゃるのですから、WTCの件も「本当の議論」の中身を、分かりやすく丁寧に大阪市市民にご説明してくださいね。 決して「メディア」に頼らず(笑)。

しかしながら、これまでのWTCに対する議論の内容とその経過については、ほとんどの大阪市市民は興味もないし見てもいないだろうから、破綻に向けた心の準備はできていないだろう。 そんなところに、いきなり「破綻したから600億円税負担する」と言われても、市民の反応は最初から「税負担拒否モード」でのスタートになるのは必至であろう。 もし、橋下大阪府知事がWTC破綻の処理に府の財政出動をなさるのなら、平松市長とオープンな場で議論してくださいね。 メディアの前で。 平松氏にそれが耐えられるかどうか分からないけど・・・あぁ、平松氏は元ニュースキャスターだっけ(笑)。


閑話休題。

推察するに、平松氏が日頃持つべき「首長は市民全体への奉仕者(公僕)である」という心構えが、橋下氏よりぐんとに低い位置にあると思えてならない。 

posted by 少彦梛 at 19:08| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月08日

北海道洞爺湖サミットの開催

昨日から3日間、北海道の洞爺湖で「主要国首脳会議(G8)」が開催されている。
日本の首相、ドイツの首相、アメリカの大統領、フランスの大統領、イギリスの首相、カナダの首相、イタリアの首相、ロシアの大統領、そして、EU(欧州委員会委員長)が顔を突き合わせて、言葉は同時通訳で(笑)諸問題を論議、討議する・・・らしい。 錚錚(ソウソウ)たるメンバーだ。
同時通訳が必要な会議なら、直接会わずに、TV会議にでもした方がよほど無駄なCO2も発生しないだろうに(冗)。

日本の首相、福田康夫が今回の議長で「地球温暖化対策」を討議の柱にしたい模様だが、各国の首脳が力を入れたい論議は「温暖化」ではなく、「原油高騰」や「食料問題」などと、また、これらの問題の元凶のひとつともいえる「投機資金の規制」を求める国とそれを拒否(?)する国もあり、各国の思惑はバラバラのようだ。

この、どれもこれも大切な議題で「百花繚乱」のようになってる中、議長の福田首相は今回の会議を総攬(ソウラン)できるとはとても思えない。 論議が四散発散して、総攬どころか「騒乱」で終わってしまう気がしなくもない。
毎回、最後に議長声明を読み上げることになってるが、どんな内容になることやら・・・。
先月発表した「骨太の方針08」のように、見かけは太いが内容は「骨粗しょう症」ってことで終わりそうな気がしてならない。 どうせガッカリするなら、今から期待しないでおこう(苦笑)。


ところで、サミット開催はともかく、重要な課題そっちのけで周りのお祭り騒ぎをニュースする、この日本の報道機関の連中はなんなのだろう?

某公共放送まで、19時のニュースで、首脳達の晩餐会のメニューや使う器、輪島塗だとか、を報道するような有様・・・。 それって、受信料を徴収している国民に対して、如何ほどの重要な意味があるのだ? そんなことを公共の資産である電波を使って放送するくらいなら、もっと、各国の主張とか、地球温暖化以外の重要なテーマとか、もっと掘り下げて取材して国民に知らせるべきだろう。

例えば、産経新聞の電子版、「英各紙厳しく報道」によると、イギリスの新聞紙は次のような論調だ。
『世界が食糧問題で苦しむ中、洞爺湖サミットに出席した首脳たちはぜいたくな料理を楽しみ、その一方で食糧危機を論じるのは「偽善的」。』
まさしく、そのとおり。 他のイギリスの各誌も、同じように首脳達の晩餐会に手厳しい。

それから、これも、産経新聞の電子版からだが、『洞爺湖サミットの七夕行事が行われ、「YOSAKOIソーラン」が主要8カ国首脳らに披露』されたとのことだ。 (ここでもソウランか・笑)
そんなものより、せっかく先日アイヌ民族の方々を「先住民族として認めるよう政府に促す」国会決議をしているのだから、北海道の「アイヌの文化を紹介する」とか(まぁ地味かもしれんけど)することによって、日本も民族問題を大切に考えてることを世界にアピールするなど・・・、もう少し意味のある考え様がないのだろうか?
『「YOSAKOIソーラン祭り」の創設者で次期衆院選の北海道1区公認候補者である某氏の名前を「華々しいサミットの舞台を借りて」アピールしたい』という自民党の思惑がある・・・などと言われれば、つい「その通りだ」と納得してしまう。

蛇足であるが・・・、
開催そのものを反対している方々。
その思いはわからぬでもないが、行動は洞爺湖ではなく、ニューヨークの国際連合の本部の前で「G8サミット反対」のデモをすべきなのではないか? 「国連があるのにG8だけで勝手に決めさせるな」と。 「国連でなぜ議論しないんだ」と。 何故、国連を動かすための活動をしない? だいたい、G8というカエルの面に、彼らがいくら水を掛けても痛痒にも感じまい。 
posted by 少彦梛 at 16:36| Comment(0) | 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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