2008年09月29日

引退と後継指名

衆議院神奈川11区選出の小泉純一郎氏が次期総選挙への不出馬を表明し、産経新聞の電子版『地元支援者を前に新旧交代』によると、自分の次男を同選挙区の後継候補に指名し「顔見世」興行行ったらしい。 麻生自民党総裁が小泉氏の次男について「(次男を)横須賀に戻したころから『そうだろうな』と思っていた」との発言を見ても、まあ、自民党公認で出馬するのだろう。 当選できれば、新たな『世襲議員』の誕生だ。 「開かれた党」を喧伝している自民党が、立候補者の公募も経ずして「父親が議員だから」と公認する? そうであれば『閉ざされた党』の間違いであろう。 だいたい、衆参両院の自民党議員は、その半数を超える人物が世襲議員だ。 党総裁からして5世議員である。

被選挙権がある国民は、誰が立候補しようとそれは自由だ。 親が議員であろうがなかろうが、自由に立候補できる。 それに異論は無い。 「票田のトラクター」という漫画があったが、その中に『票田買い』という言葉が出てくる。 時には引退する議員にお金を渡し支持指名してもらうことでその組織力(=基礎票)を買うことを言うらしい。 ましてや、親の地盤(組織)と看板があれば、政治屋とは最も世襲しやすい仕事のようだ。 「世襲」と「票田買い」との違いは金のやり取りが無いだけで、「地盤と看板を私有財産のように相続させる」ようなものだ。 結局、どちらも同じだ。 どちらも唾棄すべき行為だと、私などは思うのだが・・・。 選挙区の皆さんがどう考えるかは次期総選挙の結果を見ないと分からない。

ところで、小泉氏引退で一番泡を食ってるのが、所謂「小泉チルドレン」であろう。 今の衆議院で自民党の1年生議員が全てそうとは言わないが、次回の総選挙で「トラの威を借る」つもりだった者は「取らぬ狸の皮算用」となって、相当焦っているに違いない(笑)。 何より、党から公認されない可能性まであるのだ。 小泉という後ろ盾が無くなり、自民党執行部も「小泉チルドレン」を振るいに掛け易くなったからだ。 仮に立候補できても、小泉氏の選挙応援は当てにできないだろう。 これまで神奈川11区は小泉氏の磐石な地盤であったから民主党などは候補者を擁立しなかったが、相手が息子となれば必ず民主党も候補者を立てるだろうし、激戦になれば「息子は落選させない」と選挙区に小泉氏自身が張り付くであろうから・・・。 民主党としては神奈川11区では負けてもよい。 小泉氏に、他の自民党候補を応援させなければ民主党は「勝ち」なのだ。 総選挙で、根強い人気のある小泉氏に自由に動き回られる方が厄介なのだから・・・。

さて、当の小泉純一郎氏だが、議員を辞めても政治活動はするという。 元々、議員を辞めても、全額税金から「議員年金」が支給されるのだから食うには困らないはずだ。 たぶん、年間600万円弱は貰えるのではないか? まあ、恐らく、政治活動は隠れ蓑に過ぎまい。 小泉氏のことだ、今後も講演などは引く手数多だろう。 ただ、個人や会社として講演依頼を受けるより、政治活動の一環として政治団体が講演依頼を受けたほうが「節税」し易い。 息子が議員になれば、小泉氏自身の政治団体から息子の政治資金団体に献金し、息子の政治団体に飲み食いの付回しをすれば良いのだから。 領収書の添付が義務付けられても、小泉氏が使った分かどうかは分からないだろう。 平たく言えば、小泉氏は総理大臣を辞めた以降のこれまでとほぼ同じように「遊んで暮せる」のだ。 そのためにも、彼は息子にどうしても当選してもらわねばならいのだ。 自分自身のために。 小泉チルドレンを応援している暇はあるまい。
posted by 少彦梛 at 02:53| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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