2008年10月02日

麻生総理大臣は何がしたいのか?

先日29日、史上初めて野党第1党の民主党に向けて「代表質問」を敢行した麻生総理大臣。 朝日新聞の電子版『麻生首相の29日の所信表明演説の全文』(リンク先はその1)を読んでも、一国の首相として具体的に何をし、どういう目標を定めたいのか分からないだけでなく、まったく心に響かない・・・。 演説で掲げられた「日本の抱える問題点」は麻生氏に言われるまでも無く、ほぼ全国民が認識しているところであろう。 それに対し、麻生氏の言葉は、
「弾力的に行います。」
「努力します。」
「取り組みます。」
「推し進めます。」
「信じるものであります。」
「検討を急ぎます。」
「全力を挙げます。」
などなど・・・。 自民党総裁選に4度も挑戦しておきながら、自らの具体的な政策は何も無かったということを証明しただけではないか。

また、麻生氏が景気対策のために「焦眉の急」という『補正予算』も、ベースとなってるのは福田内閣が8月末に発表した「安心実現のための緊急総合対策」である。 その中身を読むと・・・、
『2002年第一四半期から始まった景気回復は総じて外需依存型であり、家計全体は賃金増を通じてその恩恵を実感するにはいたらなかった。こうした中、世界的な原油・食料価格高騰により、農林水産業者や中小企業者など、価格転嫁が困難な立場にある生産者の活動は大きな打撃を受けている。
(中略)
世界全体の構造的な価格体系の変化に対しては、生産サイド・需要サイド双方における適応を円滑に進め、新たな状況への適応力を経済成長の新しい推進力としていくとの考え方に立つことが必要である。
具体的には、
(1)移行過程における生活者の「痛み」や「不安」を和らげること
(2)経済・国民生活のあり方を抜本的に転換し、世界に先駆けて「持続可能社会」とするための構造改革を進めていくこと
(3)新価格体系に対応するための企業・家計の前向き・果断な対応を後押しすること』
という。

これを麻生氏は「安心実現のための緊急総合対策」と胸を張っているが、緊急でも「焦眉の急」とも言えない。 (1)にいたっては経済へのカンフル剤にすらならない、単なる「栄養ドリンク」ではないか・・・。 しかも、民主党の政策には「財源を示せ」としつこく迫りながら、公明党と与党間合意した「定額減税」については財源の当ても無く、しかも今回の補正予算では事実上の赤字国債である「建設国債」を増発するという。 米・リーマンの破綻で、リーマンの日本法人が入札したものの入金せず、宙に浮いたままの売却できない未発行の国債が約4000億円もある。 それとほぼ同額の国債を追加発行しようというのだ。 この不況下、誰がこの計8000億円もの国債を引き受けるのか・・・?


外需、特にアメリカに経済を依存してきた日本。 今、そのアメリカは金融破綻の危機にある。 少なくともアメリカの景気減退は当面続くだろう。 私見だが、アメリカの需要はこの先5年は見込めないだろう。 麻生氏は「日本経済は全治3年」と言っているが、その根拠は何だろう。 日本は為替介入で円安ドル高に誘導し、輸出産業を事実上保護してきた。 しかし、その政策も限界が見えてきてはいまいか。 掛け声だけで終わった小泉氏の構造改革。 この先、真の構造改革が求められる日本。 少なくとも「補正予算」に見られる古い体質の自民党政権では、成し遂げられないだろう・・・。

posted by 少彦梛 at 20:31| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。