2008年11月29日

麻生v.s小沢

先日28日の麻生総理と小沢民主党代表の党首討論は、時事通信社の電子版「党首対決、与党に落胆の声」によると『細田博之幹事長こそ「首相の圧勝」と記者団に強がったが、首相官邸サイドは「完敗だ」と認めざるを得なかった』という。

日本テレビの日テレNEWS24の電子版「党首討論、まるごと見せます!」で全編観ましたが・・・「わざわざ観た私がバカだった・・・」が正直な感想だ(苦笑)。

時事通信社の電子版に掲載された別の記事「小沢氏との違い示せた」では、麻生総理は『国民の皆さんにわたしと小沢代表の考え方の違いをはっきりできたと思っている』と述べたという。 しかし、結局、11月9日に茨城県の水戸市で、総理として初めて立った街頭演説で『生活者支援や中小企業金融に(資金が)回っていくような仕組みになっている。』と豪語したはずが、その為の予算と関連法案を先送りしてしまったのだ。 国民のひとりとしては、『国民のために』今国会に2次補正の提出を求め、また、それをしないのならば、衆議院を解散し、国民の信を問うよう求めた小沢氏の方に理があると思う。
(第一、事実上麻生政権は政治空白化しているのだから・・・(呆れ))


ところで、麻生総理は、2次補正を来年1月に国会提出しなくとも、先の1次補正で充分年内の「借り手(中小企業)への対応は可能だ」としている。 本当にそうだろうか?
(麻生総理は経済の実態を分かっているのだろうか? 私は…ワカラン・笑)

東京商工リサーチの「2008年(平成20年)10月度 全国企業倒産状況」によると、10月の中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、前年同月比13%増で今年最多の1,415件(全倒産件数1,429件)。 運転資金の欠乏(所謂貸し渋り、貸し剥がし)が原因で倒産したのは99件(前月は91件、2008年10月までの累計は818件)だという。 1次補正が成立したのは10月16日とはいえ、確実に増えている。 今月ももう終わるが、11月は更に増えているのではないだろうか? 年を越せない中小企業の倒産累々といった状況になるだろう。 更に、ほとんどの企業の決算期にあたる年度末の資金繰りを考えると、年内に2次補正を行わないと間に合わないだろう。 若しかして、麻生総理は、年度末までに多数の失業者が出ることを見越し、多くの国民が困窮している時に「下々の皆さん」(麻生氏が衆議院選挙に初めて立候補した際の第一声と言われている)に恩着せがましく『定額給付金』をばら撒く算段なのであろうか?

ちなみに、中小企業にその支持者が多いと言われる与党・公明党は、次期総選挙では票の獲得が難しくなることを覚悟しておいた方がいいのではないか・・・。 会社が倒産すれば、選挙どころではあるまい・・・。


今回の党首討論で、もう1つの議論(と言えるレベルではないが)されたことに、麻生総理が「金融機能強化法」の早期成立(参議院での議決)を小沢氏に求めたことだ。 小沢氏は「民主党も政府案とは別の主張がある。参議院での修正協議に自民党は全く応じようとしていない(要旨)」と応じた。 解散を狙う「政局」含みも無いとは言えないが、金融機能強化そのものに反対しているわけではないようだ。 現に、衆議院の財務金融委員会では金融機能強化法案の政府「原案」には反対しているが、「修正案」には賛成している。 ただ、「原案」においてどうしても相容れない部分があるから衆議院本会議では反対したに過ぎない。 参議院でも同じだ。

では、何に反対なのか。 単純に言えば、デタラメ融資で破綻しそうな金融機関、大和生保のように「バクチ」で大損害を出した銀行も救済可能な法案であるということがその理由だ。 しかも公的機関の系列銀行であれば特に許されまい。

例えば、デタラメ融資でつとに有名なのが、東京都が400億円もの都税を追加出資した新銀行東京だ。 追加出資した400億円も既に毀損してるのではないかとの噂もあり、また、元行員の逮捕者まで出した新銀行東京だが、参議院の財政金融委員会が参考人招致を求めた、石原都知事や副知事、所管の産業労働局長、金融管理室長など都側は全て出席拒否、新銀行東京の大塚取締役会議長(新銀行設立に係わった元都副知事)も出席拒否だ。 銀行の内情がバレると責任論が噴出しヤバイと判断したのではないかとの憶測も流れている。(※1)

また、バクチ経営ではないかと言われてるのが「農林中央金庫」だ。 もともと61兆円ともいわれる資産を有しながら、現在、損失を出した補填として、1兆円の増資を検討していると聞く。 農林中央金庫は農林漁業関係者への融資を行う政府系金融機関であったが、現在の融資残高は資産の6分の1の10兆円ほど。 半分以上は株や債権への投資で運用されているといわれ、そのうち25兆円は海外の有価証券だという。 しかも、昨年7月に米国のサブプライムローン問題が叫ばれて以降も「サブプライム関連債が安くなった」と買い進め、今年のベアー・スターンズ、さらに9月のリーマンショック後も「ここぞ」とばかり、リスクの高いサブプライム関連を始め、債権証券を買い増したと聞く。 まさに常軌を逸したバクチ買いではないか? しかも、農林中央金庫のトップは年収4000万円を越える、他に類を見ない報酬の天下り先だ。 農林中央金庫としての本来の使命を逸脱している感がある。

そんな金融機関に、かつて銀行に公的資金を注入した時と同じように、経営責任の有無を問わず、国民の税金を投入できる法案が果たして良いのか、というのが民主党の主張であろう。

衆議院の11月5日の財務金融委員会の議事録にもあるように、
<抜粋>
松野頼久委員

私は、民主党・無所属クラブを代表し、政府提出の金融機能の強化のための特別措置に関する法律及び金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案の原案に対して反対、政府案に対する修正案に賛成する立場から討論を行います。

 まず、政府原案に反対する理由は、第一に、農林中央金庫を公的資金注入の対象としている点であります。農林中央金庫等農協系統金融機関は、農業者の育成を図ることを目的としているにもかかわらず、農業者から集めた預金を市場運用に集中させ、農業者への融資が極めて低い水準にあります。このように本来の設立の目的に大きく反する経営を行っている農林中金に公的資金を注入することは、その資金運用の失敗を国民の税金で救済することに等しく、地域の中小企業に対する金融円滑化という本法の目的から逸脱するものと言わざるを得ません。また、農林中央金庫等農協系統金融機関の政治的中立性が担保されていない点も極めて重大な問題であります。

 第二に、新銀行東京も本法に基づく公的資金注入の対象となり得る点であります。新銀行東京は、ずさんな経営により大きな損失を出しており、まさに乱脈融資の源と言っても過言ではありません。このような損失を国民の税金で穴埋めすることには断固反対するものであります。

<抜粋終わり>


故小渕元首相がそうであったように、民主党の案を丸呑みすれば(そこまでとは言わなくとも民主党案を充分取り入れれば)、民主党に反対する理由はない。 金融機能強化法案がなかなか成立に漕ぎ付けないのは、与党側にも大きな責任があるのだ。

※1 招致予定だった11月25日の委員会は流会となった



蛇足だが・・・
党首討論で、総選挙を経ず3人も総理大臣が代わったことを問われ、麻生総理の発言「我々は大統領制とは違う。少なくとも議会制民主主義に則っている。」は何かオカシクないか? 例えばアメリカは大統領制であるが、議会制民主主義の国でもある。 立法府としての「議会」と行政府としての「大統領」と各々独立しているだけだ。 基本的に行政府の大統領は、立法府としての「議会」の制定した法の下に権限を行使する執行官にすぎない。 まあ、米国の場合、法案に対しての拒否権や執行遅延権などが大統領に認められてるけれど。 議会制民主主義で成り立ってる日本は、「大統領制」ではなく「議院内閣制」なのだが・・・。

これまでの麻生総理の発言について、報道などを介してではあるが、麻生総理は本当に物事を理解しているのか、極めて疑わしいと感じるのは私だけだろうか? 

20日に開かれた政府の経済財政諮問会議の議事要旨でも、麻生総理は「全国知事会で、『中福祉・中負担はわかった。中福祉の定義を言ってくれ』と言われ、私は、ぐっと詰まりまして、『それは今から社会保障国民会議と与謝野議員のところで出すから』としか答えようがなかった。」と発言している。 11月9日の茨城県の水戸での街頭演説では、「米国みたいに低負担で低福祉にするか。北欧みたいに消費税がものすごく高くて福祉も高いのにするか。それとも中福祉・中負担にするのか、みんなで考えないといけない」と述べたが、麻生総理自身が『中福祉・中負担』とは何か分からずに叫んでいたことになる。 

そもそも、麻生総理の言う、「米国は『低負担・低福祉』」という発言も怪しいものだ。 確かに医療に対する国民皆保険制度は米国には無いが、例えば障害者福祉や生活保護政策、子育て支援など、その他の福祉は日本より遥かに高福祉なのではないだろうか? ただ、合衆国としてではなく、各州ごとに福祉を担っていると思われるので単純な比較は難しい。 私自身、確認したわけではないのだが・・・。 もちろん、NPOなどの非営利団体による福祉活動は米国の方が遥かに充実している。 しかも、麻生総理のような「金持ち」はそういった「福祉団体」への寄付や、また、自らも福祉活動に携わっている点も見逃せない。 それも、彼らには「富める者の当然の行為」として認識されている。 また、NPOへの寄付をした場合も所得税からの控除があるなど、税制面でも日本とは大きな違いがある。 


麻生総理の発言は、「イメージ先行・実態不明」なものが多く、一国の宰相として我々国民が行政を負託するには極めて危うい人物なのではないかとつくづく思う。 
posted by 少彦梛 at 21:58| Comment(0) | 経済・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月23日

社会的常識の欠落?

今頃取り上げるのは遅いのだが、政府が19日に主催した全国知事会議において、麻生総理は「(医者は)最も社会的常識がかなり欠落している人が多い」と発言した。 未だ、本会議の議事録が公開されていないが、共同通信の電子版『首相の医師をめぐる発言要旨』によると、地方の医師不足について、
「医者の確保をとの話だが、自分で病院を経営しているから言う訳じゃないけど、大変ですよ。はっきり言って、最も社会的常識がかなり欠落している人が多い。ものすごく価値判断が違うから。それはそれで、そういう方をどうするかという話を真剣にやらないと。全然違う、すごく違う。そういうことをよく分かった上で、これは大問題だ。」
と述べたという。 この発言以前の11月10日に、二階経済産業相が「政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思う。忙しい、人が足りないというのは言い訳にすぎない」と発言し、各所から抗議の末、発言の撤回に到ったことを知らないのだろうか? まあ、麻生氏は新聞を読まないそうだから(笑)。


まず、麻生総理の言う「自分で病院を経営している」となんだろう? 恐らく、弟の麻生泰氏が経営している「株式会社麻生」の医療事業の1つ、麻生飯塚病院などの病院を指しているのだろう。 別に、麻生総理が経営してるのではない。 まあ、株主であるとは思うけど。 その「株式会社麻生」が、新しく病院事業に乗り出すのだが、これこそ「社会的常識の欠落」ではないのか? リンク先が無いので、以下に、日刊ゲンダイの記事を転載する。

「麻生病院建て替え計画に川口住民が大激怒」 日刊ゲンダイ2008年10月16日(15日発行)

麻生首相の実弟が経営する「麻生グループ」が埼玉県川口市で進めている病院建て替え計画に地元住民が大激怒だ。高さ100メートルのマンションの併設が発覚。「話が違う」となっているのだ。

 問題の舞台になっているのは、1959年に開業した「川口工業総合病院」。経営母体は、地元の鋳物・機械産業で構成する健保組合で、数年前から施設老朽化で建て替えを検討してきた。だが資金不足で自力再建を断念、新たな譲渡先を探していた。

「そこに突然、現れたのが、麻生首相の実弟・泰氏が経営する麻生グループ『株式会社麻生』でした。組合側は、渡りに船とばかり、この話に飛びついたのですが、その後明らかになった計画では、高さ30メートルの病院棟に隣接して高さ100メートルの高層マンション建設まで示されたのです。病院は必要ですが、高層マンションと一緒となると話は別。みんなカンカンです」(地元住民)

 一帯は「準工業地域・特別工業地域」で、市の基準で容積率が決まっている。今回の計画は明らかにこれをオーバーするが、麻生らは市に対し容積率などの変更を要望。市は受け入れる考えを示している。

「市は、公的負担がゼロで病院改築ができる――との理由で、建設計画をお膳立てしています。住民説明会も形だけで、説明に来るのはゼネコン担当者。しかし、近隣住民にとって、高さ100メートルのマンションが建つ圧迫感はハンパじゃない。わざわざルールを変える必要があるとは思えません」(前出の住民)

 こうした声に対し、川口市は「市の景観計画では高さ100メートルまでの建設物は認められていて問題ない」(都市計画課)と素っ気ない。一方の麻生は「(計画反対など)いろいろなご意見があるのは聞いているが、現時点でコメントは差し控えたい」とダンマリだ。

<以上転載終わり>

立ち行かなくなった病院の譲渡を受け、新たに経営を引き継ぐのは異論ない。 しかし、もともと市の基準で容積率が決まっているところを枉げてまで高層マンションを建設しようとするのは、社会的常識の欠落ではないのか? マンションを建てるな、とは言わない。 だが、既に定まっている容積率を超えた計画を立て、市ではなくゼネコン担当者がその説明を周辺住人にするのはオカシナ話なのではないか? しかも、都市計画の変更が決定する前に! そもそも都市計画の変更についての住民説明は、川口市役所にその責務があるはずだ。

また、その川口市役所も「川口工業総合病院地区都市計画の縦覧のお知らせ」にあるとおりで、一応「計画案」とは言ってるが、高度利用地区計画書の資料「川口都市計画高度利用地区の変更」を見ると、既に『川口市決定』と書いてある。 市には市の理由があるかもしれないが、明らかに周辺住民の意思を無視し、企業と役所の談合出来レースと・・・しか思えてならない。

これが「社会的常識」なのか? 大きな疑問が生じる。


さて、麻生総理の発言に話を戻そう。

全国知事会の席で
1.「(医者は)社会的常識がかなり欠落している人が多い。ものすごく価値観が違う」
と発言し、その夜のぶら下がり会見で、
2.「医者は友達にもいっぱいいるが、おれと波長が合わねえのが多い。そういう意味では全くない。まともなお医者さんが不快な思いをしたというのであれば申し訳ない。」(つまりは、麻生総理と波長が合わない人物は全て「社会的常識がかなり欠落」しているということか?)
と釈明。 翌20日、日本医師会が首相官邸に赴くと
3.「価値観が違うことを強調したかったが、まったく言葉の使い方が不適切だった。」
と陳謝し、撤回。 その日の夜、記者団に対し
4.「丁寧に真意を説明し理解をいただいた。」
会談内容を問われると
5.「発言の内容を私からあなたに説明する必要はない」
という。
このように、麻生総理の『真意』がどこにあったのか、国民への説明は皆無だ。 麻生総理が、医療の第一線で奮闘している誠意と義務感に溢れ、「社会的常識」の範疇外で頑張ってる医師達をどう思っているのか、感謝してるのかが国民にはちっとも分からない。

しかも、河村建夫官房長官は記者会見で「首相の旺盛なサービス精神が勇み足をしたのかなという思いもする」と擁護してるが、総理大臣は顧客を接待する営業の「太鼓持ち」ではない。 政府の活動に影響を与えかねないサービス精神をしない様諌めるのも官房長官の仕事ではないか。 それができないなら、さっさと辞任したらどうか。


もうひとつ、先にあげた共同通信の電子版にある、麻生総理の発言、
「小児科、婦人科(の医師不足)が猛烈に問題になっているが、これは急患が多いから。急患が多いところは皆、人が引く。点数が入らない。点数を変えたらいいんです。」
との発言だが、これも自称「自分で病院を経営している」麻生総理の事実誤認ではないか? 

急患、救急など時間を問わない医療現場から医師が引いていくのは、その過酷な職場環境にある。 彼らは、日中通常勤務をこなし、夜間の当直勤務を行い、翌日も日中勤務を行う。 36時間から40時間、ぶっ通しで仕事をするのだ。 医師不足もあって、月300時間勤務はざらのようだ。 つまり、一般の企業でいうと残業時間は月100時間をゆうに越える。 これが1年通して行われるのだから、明らかに労働基準法違反だろう。 しかも、時には医療過誤とされ、訴訟沙汰に成り、最悪の場合は刑事訴追すらありうる。

本来、夜間の勤務(当直)は「宿直勤務」扱いという。 労働基準法で用いられる「宿直、または、宿日直」は、
「夜間休日において、電話対応、火災予防などのための巡視、非常事態が発生した時の連絡などにあたることをさす。  医療機関において、労働基準法における宿日直勤務として許可される業務は、常態としてほとんど労働する必要がない業務のみであり、病室の定時巡回や少数の要注意患者の検脈、検温等の軽度または短時間の業務に限る。 夜間に十分な睡眠時間が確保されなければならない。  宿直勤務は、週1回、日直勤務は月1回を限度とすること。」(厚生労働省の通達)
私も、医師の当直は「夜勤」扱いと思っていた。 ところが、多くの、救急指定や産科医、小児科医は夜間の当直はこの「宿日直」扱いと聞く。 つまり、22〜翌9時の間は「宿直」なので「勤務時間」に含まれず「宿直手当て」が出てるだけ。 実際、法定賃金でいっても、夜間勤務と比べ「宿日直」扱いならその手当ては雲泥の差だ。 しかも、医師不足で周辺の病院は救急業務から撤退し、救急患者は特定の病院に集中することになるから「宿直」といいつつも医師には寝る暇などほとんど無いのが実状だろう。 しかも、週1回しか許されない「宿直」だが、自分の勤務(常勤)する病院だけなく、医師不足のため、他の病院からも「宿直」を頼まれるなど、週2回以上当直をしているのが実状のようだ。

これを自分の身になって考えて欲しい。 例えば、あなたがメーカー工場のラインの仕事に就いているとしよう。 9〜17時まで働き、残業をした後、「宿直」で夜を徹して働き、次の日も17時まで働く。 しかもこの生産ラインは100種類の型番の製品がランダムに流れて来る。 次にどの型番の製品が来るのか知らされていない。 あなたは、来た製品をひと目で見て、組み立てる部材を判断しなければならない。 その部材も似たような形状のものが幾つもあり、微妙に取り付け位置が違うなど、型番によって全て異なる。 その上、不良品は1個も出してはいけないのだ。 1つでも不良品がでれば、あなたには、不良品1個につき数千万円の単位で損害賠償が請求される。 週休2日でも宿直が週2回ある、そんな職場だ。 年収は1000万円ほどか。 あなた、そんな職業に就きますか? まあ、年収がもう少し多い勤務医もいるだろうが、これが、概ね、勤務医の実態だろう。

現在の我々国民の命は、病院経営者が労働基準法等の法律を無視し、遵守していないことを知りながら、患者の命を救うために過酷な勤務に耐え、なんとか完全な医療崩壊に至らないよう踏みとどまるという「ものすごく価値判断が違う」医師(勤務医)の頑張りに頼っているに過ぎない。 彼らも人間だ。 彼らが倒れたら我々の救命医療も終焉を迎える。 

閑話休題

診療報酬(=麻生総理の言う点数)を上げれば良いだけの話ではない。 以前の記事、「労働者としては扱われないのか?」でも述べたが、医師の労働環境を整備すると共に、出産育児などで一線を退いた女性医師の復帰を図る研修制度(医療は日進月歩であり、医師免許があるからといって即一線で働けるものではない)などの政策を行うなど、とにかく、早急に全国的に必要な医師を確保し、医師というリソース全体を増やす方策を採るべきだろ。 今更医大生の定員数を増やしても、一人前の医師として第一線で活躍できるのは10年以上後のことだ。 


ちなみに、「これだけ激しくなってくると、医師会もいろいろ、厚生省も、5年前に必ずこういうことになりますよと申し上げて、そのまま答えがこないままになっている。」といった麻生総理の発言は、全く意味がわからない。 医師会が医学生の定員削減を求めたのは1970年代と聞くし、その後の更なる医師数削減を推進したのは、小泉厚生相以降の自民党政権であり、なにより小泉元首相が実行したのではないか。 自民党総裁選では小泉氏に破れたとはいえ、当時の総裁選でも、麻生氏が医療崩壊の警鐘を鳴らしていたという記憶はない。

麻生総理は「医者は友達にもいっぱいいるが、おれと波長が合わねえのが多い」と言うが、それは『類は友を呼ぶ』(=麻生総理も社会的常識がかなり欠落している)のか、それとも、一般的な常識を有する医師と波長の合わない麻生総理が「社会的常識がかなり欠落している」のかのどちらかだろう。(単なるヒニクです・苦笑)

※一部記事の追加修正を行いました(11/24 15:35)
posted by 少彦梛 at 23:38| Comment(0) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月16日

どうでもよい噺

毎週日曜日20時から放映されているNHKの大河ドラマ「篤姫」は、大河ドラマとしては近年にない視聴率を揚げていると聞く。 個人的には興味は無いが、その前の19:30からの動物系番組、そのまた前のNHKの19時のニュースからの続き、つまり惰性で観ていた。 私個人としては、何が「篤姫」の高視聴率に繋がったのかは良く分からない(つまり、ツマラナイ)。 ただ、堺雅人演じる第13代の『うつけ将軍』=「徳川家定」とその嫁の篤姫との掛け合い(?)の回(6月から7月中旬頃)は確かに興味深かった。 『うつけ将軍』に興味を惹きつけられた面もあるが、ある意味、家定役の堺雅人氏の演技にも惹きつけられたのかもしれない。 ちなみに、家定の生母、本寿院、高畑淳子さんもその演技力(コミカル的な面も・笑)にも個人的には拍手を送りたい。

さて、その「篤姫」であるが、薩摩藩藩主、島津家の分家(今泉島津家)から、時の最高権力者・将軍の奥方になったお方だ。 ドラマ的にも現在佳境にあり、最後は15代将軍慶喜の江戸城無血開城を含め、あとふた波乱くらいありそうだ(笑)。

ところで、この篤姫、後の「天璋院」様の波乱の人生、つまり徳川家の衰退に大きな影響を与え、篤姫を苦しめた人物のひとりに、原田泰造氏の演じる薩摩藩の「大久保利通」がいる。 ドラマでは慶喜が「長州成敗」を『朝廷成敗ですか↑』ととぼけ通し、慶喜を激怒させたあの人物だ(笑)。 ドラマでは、現在「大久保正助」と名乗っている。 この人、現内閣総理大臣、麻生太郎の高祖父(『フリー百科事典:ウィキペディア(Wikipedia)・麻生太郎』参照)なのである。 つまり現総理の爺さんの吉田茂のそのまた爺さんが大久保利通だ。(よって、貴族院から数えて麻生太郎氏は5世議員なのだ)

今、大河ドラマの「篤姫」に感情移入している視聴者(まあ主に主婦層だろう(笑))がこの事実を知ったらどうなるのだろう。 ドラマ「篤姫」の結末によって、現首相の支持率がどう影響するか・・・個人的には興味津々といったところである(笑)。 まあ、恐らく大久保利通と麻生総理の血縁を知らない人が大多数だろうから、実際の支持率に影響することは無いとは思うけどさぁ(苦笑)。

ちなみに、同じく『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、現在の在日米軍の大元となった旧日米安全保障条約を締結したのは当時の吉田茂総理である。 その後、条約は2度改定はされてはいるが、現在の団塊世代、安保闘争を行った世代は、その孫が今、総理大臣をしていることについてどう思っているのだろう? そのあたりにも興味のあるところである。

もちろん・・・血筋とその個人の能力や適正とは関係ないのですがね。続きを読む
posted by 少彦梛 at 22:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月14日

言いっ放しリーダーが不幸を招く

政府与党は、11月末までの今臨時国会の会期延長をしないようだ。 時事通信社の電子版「今国会延長せず」によると、新テロ特措法(インド洋上の給油活動)改正案が20日にも成立する見通しとなったこともあり、外交日程もあるが、目玉となるはずの「定額給付金」は批判が多く、2次補正案を審議するには時間が掛り会期の大幅延長が避けられないためだ。 まあ、各省庁はこれから来年度予算を編成に稼動(人員)がかかるから、財務省や総務省などは性質の悪い「定額給付金」の審議のための答弁作成に稼動を割かれずホッとしているだろう。 しかし、「政局より政策」「解散より景気対策」と叫んでいた麻生総理のあの発言は何だったのだ? 政策や対策を打ち出せばそれで終わりなのか? 実行に遷して始めて「政策」や「対策」であろう。 もう、完全に「言いっ放し政権」だ。 付け加えると、麻生総理が道路特定財源の一般財源化で「地方に1兆円を配分する」という言に対しても、「7000万円+3000万円で1兆円」なのか鳩山総務相の言う「7000万円+1兆円で1.7兆円」なのかでまた揉めてるらしい。 これも、麻生総理は言いっ放しで、どちらなのかを明言しない・・・。

「消えた年金問題」で「ヤルヤル」と言い続けて結局できなかった安倍晋三内閣と同じような体となってきたようだ。 最後には、「定額給付金はできませんでした」となりそうな感じである。 実際、多くの地方自治体は「年度内給付は無理」と言い始めている。 日本最多の115万世帯もある横浜市の中田市長は、絶対無理と言ってるようだ。 大阪日日新聞によると、大阪の橋下知事は「本当は(自治体への)交付金にしてくれたら良かった」と発言している。

ちなみに、新潟日報の電子版「給付金辞退分は市町村収入に」によると、総務省の事務次官は「仮に辞退があった場合、事務的に余分な手数が掛かるため、辞退分は各市町村の事務費に充当する考えだ」と発言したと報じている。 まあ、それは良い。 だが、本当に辞退する人は極々僅かだろう。 国税庁の資料によると、年収2000万円を超える納税者は全国で22万人と聞く。 仮に全員が64000円を辞退するとしても合計140億円余りだ。 それも全国で、だ。 事務費に、といっても市区町村数は1800を超えるのだからスズメの涙。 来年末や来年度末までの支給で良いならまだしも、今年度末までとなれば、焼け石に水でしょうね。 

ところで、先日ふと思ったのだが、この「定額給付金」を受け取った場合、個人所得として税金がかかるのか? 当初案の「定額減税」であれば税金の還付金などと同じ扱いにするなど、税制上問題ないと思うが、政府与党は「給付」と決めた。 所得税法では、一時所得等と同じ扱いなのか? 特別控除額は50万円だから普通のサラリーマンは関係なさそうだが、生保の一時金などがある人は、定額給付金受け取った場合に収める税金が増えることもあるのか? 国が給付するなら課税対象外とするのかもしれないが、「定額給付金」の法制化するにもやっかいな代物だ。 「定額給付金」の法律も国民への周知期間が短ければ、受け取るにしろ辞退するにしろ、後々物議をかもすかもしれない。 やはり、国民を混乱に陥れる性質の悪い愚策だと思う。

「定額給付金」は辞退せず、「ふるさと納税」として寄付した方がいいのかもしれない。


話しは違うが、公的資金注入先から新銀行東京を外す修正を求める民主党と、自民党は、石原都知事を参院財政金融委員会に参考人として出席を求めることに合意したようだ。 しかし、時事通信社の電子版「質問内容で出欠判断」によると、石原都知事は新銀行東京の提案責任は認めるものの、「その後は都も絡んだ銀行という組織の問題」と言い、参考人召致には銀行経営陣の召致が先との考えとのこと。 参院の委員会の質問内容によって、出る出ないを決めると言い放ってるようだ。 つまり、先に質問内容を見せろと言ってるのと同じであり、仮に提案責任についての質問であっても「聞かれたくない質問」があれば出席しないだろう。 証人喚問ではないから拒否はできるのだろうが、新銀行東京に追加で400億円もの都税を出資するための予算案を都議会で議論した時も全て「銀行経営陣の責任」で押し通したのだから今回の石原都知事の発言は驚きはしないが・・・。 この方も「言いっ放しリーダー」の典型だ。 確か、ガソリンの暫定税率が期限切れになった時も、「(このままなら)都独自で課税する」とか言いながら、後から「あれは思いつきだった」と撤回してましたよね。 石原都知事の政策は、単なる「思いつき」が多いのではないでしょうか? それを茶坊主の都庁幹部が実行する。 実際この方の発言を聞くにつれ、首長としての責任感がまったく無いのではないかと思えてくる。 石原氏を知事にした。 ほとんどの都民は、その為に多大な損害を受けていることに気付いてはいまい。 例えば、築地市場移転と跡地へのプレスセンタ建設を含む、オリンピック招致に係わる事業の税金で、相当数の都民が救急救命で命が救え、障害者福祉や待機児童の解消などの福祉事業の充実ができたはずなのだが・・・。
posted by 少彦梛 at 23:03| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月12日

定額給付金・地方自治体への提言

時事通信社の電子版『麻生首相は反論「地方分権だ」−定額給付金』によると、政府と与党で漸く方針のまとまった定額給付金の支給方法は、「所得制限の是非を市町村の裁量に委ねる「丸投げ」で決着した」ということだ。 結局、政治理念も哲学何も無い、財源枯渇の今年度予算なのに迷惑なだけのバラマキ政策だ。 もちろん、給付される国民としては、「貰えるものは貰っておこう」というだけのシロモノだろう。

この段階に至っても、財源も含め、「定額給付金」の法案の骨子すら明らかではないが、支給方式や所得制限については地方自治体に「丸投げといってよい」くらい、全てお任せのようだ。 麻生総理は、「市町村によっては、同じ所得で給付金を受けられる人とそうでない人が出るという不公平性」について記者団からただされ、「だって地方分権だからいいじゃないですか」と答えたそうだ。 各自治体は、かつての「地域振興券」のように、支給にあたってのコスト負担や年度末に向けて忙しい時期に新たな業務を押し付けられ、相当困惑しているようだ。

そこで、実際に支給業務に当たる各地方自治体に提案がある。

この、今回の「定額給付金」と同額を、全て単年度限りの市区町村法定外目的税として「地方人頭税」の条例を制定すれば良い。 もちろん、使途は自治体の福祉政策にのみ使用するなど、市民が公正に(等しくではない)に恩恵を与るように工夫することが肝要だ。

「定額給付金」の法案がどのような内容になるかは今のところ不透明だ。 例えば、8000円の加給分も、何月何日の時点の年齢で18歳以下、65歳以上を区切るのか、何年何月の住民登録になってる市町村が市民に支給するのかなど、未だ分からない部分が多すぎる。 ただし、法案が提出されれば直ぐに「地方人頭税」の条例案を検討し、「定額給付金」が立法化されれば直ちに地方議会を臨時召集し「地方人頭税」を可決する。 当然、これまでの地方自治体が条例案提出前に行っているのと同様に、事前に地方議員への根回しは欠かせない(苦笑)。

市民に対しては、当然「定額給付金」の支給通知は送ろう。 そしてその通知書に、同額の「地方人頭税」が課税されることも記載するのだ。 全ての市民が一旦受け取ったことにし、「地方人頭税」と相殺すると。 どうしても「定額給付金」を受け取りたい人はしょうがない。 それは法的に拒否できないだろうから、役所まで取りに来てもらう。 でも、その場で「地方人頭税」を徴収すればよかろう。 高額所得者だから「定額給付金」を辞退したいと言う市民には、「地域のためだから」と言って辞退を思いとどまって貰えれば、国に返金すべき給付辞退の「定額給付金」も地方自治体が有効に活用できる。 万々歳だ!

景気浮揚にほとんど貢献しない2兆円の税金を、各地方自治体で有効に使うことができるのだ。 しかも、地方自治体が負担する「振込み」や「職員の残業代」などの支給コストは最小に抑えられるのだから、市民も無駄な税金を浪費しなくて済むことに感謝し、賛成して当然だろう。(今回の給付金を心から楽しみにしていた市民にはお気の毒だが、別の形で自治体から同程度の恩恵があるだろう) なにしろ、日本政府において最も強大な権限を持つ「麻生総理大臣」が『地方分権だからいい』とお墨付きを与えてるのだから、日本政府もこの地方施策には反対はできまい(苦笑)。


この案を、本当に実施する地方自治体があったら、その首長と議会に拍手喝さいをお送りする。 <って、それだけかい(爆) 
posted by 少彦梛 at 23:28| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月11日

誰か、麻生総理に教えてやれよ(笑)

麻生総理は裸の王様か? 正しくレクチャーする者がいないのだろうな・・・。
朝日新聞の電子版、「村山談話をフシュウ?」によれば、麻生総理は「踏襲(とうしゅう)」という熟語を「ふしゅう」と読むらしい。 昨年の外務大臣の時もそう読んだらしい。 そういえば、9月の臨時国会の所信表明でも「ふしゅう」と言っていた。 まあ、踏む(ふむ)という字だから間違えるのは分からないでもないが、子供じゃないんだから、誰か彼の身近で教えてやるヤツはいないのか? 麻生総理は、新聞を読まないと公言してるし、この新聞記事も読んでないだろう。 それとも、教えても教えても憶えられないのか?(笑)。 マンガ雑誌と一緒で、漢字にはルビが要るのかな? 教えてくれる者が居なかったとすると、過去の国会で数え切れない程出てきた「とうしゅう」という言葉を、麻生総理はどんな意味だと思っていたのだろう。 謎だ。 ちなみに、今や・・・というか戦後ほとんど使われない「御璽」「御名」なんて言葉は知ってる(苦笑)。 現憲法ですら「天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。」と書かれててるだけなのにね。



さて、タイトルから話しは逸れるが、麻生総理の経済政策は本当に日本の経済回復に繋がるのだろうか。 本人は元経営者を自称し、経済通を気取っているようだが・・・。

先の日曜日、9日、水戸市に於いて麻生総理が就任後初めて街頭演説を行った。 読売新聞の電子版「就任後初の地方遊説」によると、
「生活者支援や中小企業金融に(資金が)回っていくような仕組みになっている。ぜひ内容を見てほしい」
「小負担で中福祉はできない。景気対策をして、経済のパイが大きくなったところで、介護、福祉、医療に使わせてもらうため、消費税を上げさせてほしい」
などとぶったそうだ。
時事通信社の電子版には、
「平均寿命が長くなったら、制度が同じで持つはずがない。米国みたいに低負担で低福祉にするか。北欧みたいに消費税がものすごく高くて福祉も高いのにするか。それとも中福祉・中負担にするのか、みんなで考えないといけない」
と発言したとも記してある。

まず、その「ぜひ内容を見てほしい」というその追加景気対策についてだが、以前当ブログ「低レベルの政策審議より、さっさと解散を」でも触れた、10月30日付けの『生活対策』を見ても、「中小企業金融に資金が回っていくような仕組みになっている」とはとても言いがたい。 中の「具体的施策」の「5.中小・小規模企業等支援対策」を見てもらえば、麻生総理が言ってることと中身が異なるのは分かるだろう。

主な内容は、1・政府系金融機関等による貸付枠拡大、信用保証協会による緊急保証枠の拡大、2・中小企業対策税制、人材確保などの補助金のばらまきだ。 1の「貸付枠拡大・保証枠の拡大」は既に今の臨時国会の補正予算で9兆円分が可決成立しているもので、更に21兆円追加するという。 そもそも、融資をしたからどうなるというものではあるまい。 仕事がなければ中小も結局立ち行かなくなるのだ。 それは、バブル崩壊後の銀行への資本注入に併せて行われた、前回の融資保証枠の拡大政策でも多くの企業が倒産したことで経験済みだ。 保証は無いよりマシという程度だろう。

ちなみに、今年から金融庁の検査官が銀行への監査を厳しくし、例えば毎月きちんと返済をしているので、銀行が「要注意先」としている中小企業でも、金融検査マニュアルを厳格に適用して「破綻懸念先」にするよう(つまりは貸し倒れの引当金を銀行に積みますよう)銀行を指導してきたと聞く。 銀行も金融庁の指導を拒否できようもなく、「破綻懸念先」に位置づけられた中小企業に対して「貸し渋り」「貸しはがし」をせざろう得ない。 

ところで、貸し渋り、貸しはがしをせざろう得なくなった、特に地銀だが、先週末までに9月決算報告をした90余りの銀行のうち25行が赤字(期末業績予想含む)。 69行が最終利益を下方修正だ。 赤字見込みが115億円と最も大きい某銀行は、貸し出し先がなく、仕組債(サブプライムローン債権などを組み合わせたもの)などの有価証券に利ざやを求めて、大きな損失を負ってしまった。 政府は金融機能強化法の改正案を急いでいるが、集めたお金を「バクチ債権」に突っ込んだ農林中金や、デタラメ融資が問題になってる新東京銀行にも、公的資金申請時には経営責任を問わないと政府与党は言ってる。 馬鹿げた話しだ。

どこに問題があったか、誰の責任か、その所在をはっきりさせなければ将来同じことを繰り返す。 米国では、元FRBのグリーンスパンが喚問され、一部といえど非を認めたではないか。 先のバブル後の公的資金注入時も経営責任を問わなかったツケが、今回また出てるのだ。 そもそも、米国の金融危機に対し、麻生総理は「日本のバブル崩壊後の教訓を生かす(要旨)」と息巻いてるが、だいたい、日本の公的資金注入や債権回収機構の「良かった点「悪かった(失敗した)点」が総括され、利点・欠点が整理されていなければ、国際社会は日本と同じ過ちを犯してしまう。(もっとも、主要な諸外国は、独自に当時の日本の政策の分析は終わり、より良い対策案を練っていてるだろう。 次回のG20での日本の発言などはどの国も相手にすまい。 各国の関心は、日本がどれだけ自国の国債を購入してくれるかであり、いわば金ヅルだ。)

中小の企業は、昨年、米国のサブプライムローン問題に発展した「住宅バブル」が弾けたことを発端に米国需要(輸出)が落ち込み、その影響で下請けの仕事がしだいに減ってきて、既に疲弊していた。 その分を低賃金の派遣労働者を使い、人件費を抑えることで企業としては何とか経営を維持してきたのだ。 「いざなぎ景気越え」などと政府や日銀の『大本営発表』の裏で、日本の経済は確実に蝕まれていたのだ。 当ブログでも『今日のは・・・支離滅裂だな(2/10)』で政府の経済対策の無為無策振りを取り上げたとおりだ。 その上で、今年から始まった貸し渋り、貸しはがしで、中小は踏んだり蹴ったりだ。 年末の支払いの資金繰りがつかず、倒産件数は更に増えるのではなだろうか。

そこに、鉄を始め原材料費や原油の高騰、また、発注会社からの値下げ圧力もあって、いよいよ中小はやっていけない状況だ。 米国の不況は更に進み、外需頼みの日本経済は益々疲弊する。 そもそも、9月15日にリーマン・ブラザーズが日本の民事再生法に相当する連邦破産法11章の適用を裁判所に申請し、米連邦準備理事会(FRB)が17日に保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)へ公的資金注入を注入することが判っていたのだから、先日可決した補正予算で最初から「貸付枠拡大・保証枠の拡大」を30兆円とすべきだった。 また、今回の21兆円増額の手当ての2次補正・関連法案も、いつ国会に出せるのか、その見込みすらたっていない、いわば空手形だ。


もうひとつの「生活者支援」の『定額給付金』は迷走の末やっと与党案としてまとまった。 所得制限はせず全ての世帯に給付し、高額所得者には自ら進んで辞退して欲しいと政府は言う。 これではもう「政策」ではない。 完全なバラマキだ。 しかも、選挙での票目当ての。 そもそも、福田前総理の時から、「定額減税」というバラマキを与党・公明党が言い出したものだろう。 自民党が愚にも付かない総裁選というお祭騒ぎをしてる間に、与党たる公明党がきちんと提案を纏めていればこんなにも迷走はしなかったはずだ。 「定額減税(給付)」というバラマキをアピールさえすれば、総選挙に突入して票を取れると踏んだのではないか? これまでの迷走は、公明党が、端から真面目に取組んでこなかった証ではないか。 そして、野党が多数を占める参議院で、関連法案が素直に通るとは思えない。


そもそも、経済の落ち込みで税収が5兆円は落ち込みと言われているのに、今回の『生活対策』で5兆円、併せて10兆円をどこから捻出するのか。 これまで政府がナイナイといい続けて来た埋蔵金(特別会計)からか? しかし、当てにしていると言われる、「財政投融資特別会計の金利変動準備金」の20兆円は為替が1ドル=99円で既にパーだと聞くし、もうひとつの柱と言われる「労働保険特別会計の積立金」も、今後の不況で失業者が増加することを考えれば、安易に取り崩して他に使うのは如何なものかと思う。

麻生総理が胸を張って言う「内容」や「仕組み」とは、その程度の愚策なのである。


また、「景気が良くなったなところで、介護、福祉、医療に使うため、消費税を増税」というが、逆ではないか。 消費税増税の是非や、税制のあり方についてはひとまず横に置いておく。 しかし、介護、福祉、医療といった産業、また、1次産業などを発展させることこそ、景気浮上のきっかけになるのではないか。 主に外需頼みの2次産業は、今後の世界不況の中においては、一部の特殊な技術を持つ企業を除けばなかなか経営は改善すまい。 世界的不況は当面、少なくとも5年は続くだろう。 アメリカの経済も底を打つのは2011年以降という経済評論家もいる。

国による福祉レベルはどうあるべきか、国民として議論するのは必要ではある。 ただ、現在の「障害者自立支援法」のように、自立可能な人も、重度の障害を持ち自立が不可能な人も、全て一緒くたに扱う(一律1割負担)のは問題大有りだ。 何らかのレベル毎に受けられる福祉のレベルを変える必要はあるだろう。

閑話休題

本来の転換期はとっくに過ぎてはいるが、今、日本は内需拡大に大きく政策を転換せねば近々に立ち行かなくなる。 そして、土建国家よろしくハコモノ・道路などのハード建設による内需刺激策は限界にきている。 金融立国もアイスランドの例を見るまでもまく、破綻してしまった。 残るは、今すぐにでもソフトへの傾斜生産方式を取るべきだろう。 ソフトとは人材そのものである。 その意味で、人・物・金のリソースが全く足りない「介護」「福祉」「医療」にこそ重点的に税金を投入していくべきではないだろうか。 できれば、海外からも「日本の医療を受けたい」と来日してくるように。 また、農業など1次産業も重要である。 地産地消、商品価値の高い作物の輸出などの促進など。 他には、新規参入を阻む「農地法」などの改正により農業参入の規制緩和も雇用対策、地域経済の活性化に繋がる近道だと考える。


追記:地銀の赤字、金融機能強化法の改正のくだりを追記しました(11/12 3:10)
posted by 少彦梛 at 22:01| Comment(2) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月07日

橋下大阪府知事の発言から教育を考える

何故、今回このタイトルで記事を書こうと思ったかというと、10日程前、大阪府が「教育問題討論会」を開催した際のTVニュースで観た時、討論の中で橋下知事が声を荒げた時「今日もキレましたね」とのプラカードが客席から揚がり、思わず笑ってしまったからだ(苦笑)。 なのでいつか取り上げようと思っていたのだ。 まあ、傍から見てると橋下知事キレ易いという印象はある(笑)。 しかし、討論会で橋下知事が保護者に向けて意見を聞くための発言をしてるのに、教育者側(?)の野次の酷さには更にウンザリだ。 討論会の様子については、産経新聞の電子版「教育問題討論会で渦巻く怒号、やじ」などを参照してください。


ところで、日本人は「討論」がヘタだ。 恐らく「討論する」という訓練を受けてこなかったためと思われる。 その代わりにというか、「議論」ズキだ(苦笑)。 では、「討論」と「議論」の違いは何か? Web辞書をひくと、
【討論】 ある問題について、互いに意見を述べ合うこと。ディスカッション。
【議論】 それぞれの考えを述べて論じあうこと。また、その内容。
同じような感じだが、私の認識では、「討論する」のは互いに意見をぶつけ合い意見の溝を埋めるために行うものであり、「議論する」のは互いの考えを述べて何らかの結論を導こう、または自分の意見を納得させようとするものである。 もちろん、溝が埋まらないこともあれば結論がでないこともあるのですが・・・。

私としては、子供さんをお持ちの皆様方には、是非、いろいろな世の中の課題・話題を取り上げ、家族で話し合う機会を作ることをお勧めしたいと思います。 月1回でもいいんです。 お子さん達が物事をどのように捉え、考え、表現するか知る機会にもなりますし、わざと反対の意見を与えてみるなどのサジェスチョンを行えば、より物事を深く考える訓練にもなると思いますから。 ただし、議論で親の考えと同じに持って行こうととしたり、頭ごなしに否定してはいけませんよ。 私みたいにヒネクレ者になちゃいますから(爆)。

ちなみに、先日の大阪での教育問題討論会でも、討論を目的とするのではなく、ただ単に知事への「抗議」「批判」のために参加した人も多そうだ。 「中山前国交相の日教組批判に対する知事発言の撤回を求める」などの要求は、討論会に無為な時間を浪費させるだけだ。 抗議活動は別の機会に知事にすべきだろう。 真っ当な論議をしたい教育者、保護者、行政からすると迷惑なだけで、特に被害を受けたのは教育を受ける子供を抱える保護者だろう。 先の産経新聞の電子版でも、『発言中はヤジが多く、たまりかねた橋下知事は「まず人の話を聞きなさい。いい大人なんだから」「こういう先生に子供たちを任せておくことはできない。中山前国交相の発言こそ正しいじゃないですか」と持論を述べると、知事の発言を支持する他の参加者たちから大きな拍手がわいた。』とあり、それが証明していると思う。(私自身は中山前国交相の日教組発言は、一概に正しいとは思いませんが)


2つめに・・・、橋下知事の「国旗、国歌意識して」発言。

これも産経新聞の電子版「橋下知事が高校生に呼びかけ」によると、「僕ら(橋下氏)の世代は日の丸、君が代をまったく教えられていない。 僕らの世代は最悪の教育を受けてきた。 社会を意識するためには国旗や国歌を意識しなければならない。 教育として本質的な部分だ。(要旨)」と発言したとのこと。 うーん・・・、確かに今は「国旗国歌法」で、日章旗(日の丸)を国旗に、君が代を国歌にと定められてるが、「社会を意識するためには国旗や国歌を意識しなければならない。」というのは論理が飛躍してると思いますが・・・。 橋下知事が青少年の頃どのような教育を受けたかしりませんが。 「日の丸、君が代を教える」ていうのはどういう意味なんでしょう。 他方「日の丸、君が代は戦前の軍国主義に・・・」とか、これまた私には理解不能なことを論じる方もいますけど。 どちらも間違い、ではないですか? 私は橋下氏よりちょっと年上ですが、同じ校下であったなら少なくとも小学校は一緒の学び舎の下で勉強したことになりますが、「最悪の教育を受けた」とは思いませんけど。 ただ、入学・卒業、始業・終業の各式、運動会などの時は、日の丸掲揚、君が代斉唱はありましたよ。 小・中・高と公立学校でしたが。 小学校の時は小4くらいからは道徳の授業も週1ありましたっけ。 都道府県毎に方針が違うのでしょうがね。

国旗国歌なんぞを強調する前に、子供達に自分の住んでる街や市町村や都道府県がどんな処か、どんなに良い処なのか、特に人物や自然地理などを小学生くらいから教えて、自分の住む街、村に誇りを持てるようにすることを最初にすべき事ではないかと思う。 むろん、治していかねばならない悪い処もあること併せて教える必要もありますが・・・。 その土壌があってこそ初めて「社会を意識する心」が芽生えるのではないでしょうか。 そして、社会を意識する心が育った上で漸く国旗国歌の出番なのです。 『我が国の国旗国歌は日の丸、君が代です。我々はこれを尊重せねばなりません。 そして、同じように他の国の国旗国歌も尊重せねばなりません。』 それが順序というものではないでしょうか。 ただ、「社会を意識するために国旗や国歌を意識せよ」と訓示したところで、オリンピックやワールドカップなどで暴徒と化すときの道具にしか映りませんよ、若い彼らには(たぶん)。


3つめに、橋下知事が高校生と意見交換した時のことを。

これは確かフジテレビのニュース番組で観たと思うのですが、『女子高校生を泣かせた』と見出しにしたタブロイド紙もあったような・・・。 大阪府の私学助成予算を約28億円の削減(H19年度歳出約600億円)に対し、高校生のグループが私学助成予算削減を止めてもらうよう陳情に大阪府へやって来た。 これに、橋下知事は「子供達の戯言みたいにならないよう反論していくので、きょうは議論したい(要旨)」と初っ端から打った。 子供扱いしないのは良いこととも思うが、理由は「すでに義務教育を終えたので大人として扱う(主旨)」という。 つい、『じゃあ、16歳以上には府知事、府議の選挙権を認めてやれよ』と、心の中で毒づいてしまった(笑)。 都合のいい時には大人扱いかよ。 ところで、フジテレビのニュースではコメンテータ(?)が、「日本国憲法89条で、公金は公の支配に属さない教育に支出ししてはならない、ということをちゃんと話した方が良かった(要旨)」と言っていたのは、そのとおりだ。 税金を納め、子供もいない私などは、『私立学校振興助成法』は「憲法違反」だと裁判に提訴えてもいいくらいなのだ(←身勝手・苦笑)。 助成してもらえるだけ有り難いと思え・・・と言いたいところだが、ここは自重(苦笑)。

まあ、年端も行かない子供相手に議論を吹きかける橋下知事も大人気ないが、ある女生徒が泣いてる子に「勉強せなあかん。負けてたらあかんで。悔しいからな、勉強していろんなこと知らなきゃあかん」と言っていたのが、せめてもの救いであり、彼らにとって無駄な時間ではなかったと思いたい。

ちなみに、大阪府のHPによると、高校生に限れば、私学助成は、学校側への助成は一人あたり293,560円 → 265,612円(▲27,948円)、各世帯への授業料軽減助成費は据え置きだ。 来年度、再来年度も減額されると想定されるが、高校生ならそのくらいは夏休み中のバイトなどで工面しろよ・・・と思うのだが・・・。 逆に、学校法人側が私学助成費減を隠れ蓑にし、助成金減額以上の授業料増にならぬよう父兄は監視すべきだろう。

閑話休題

ところで、3つ目の本論は別のところにある。 今回の意見交換に出席した子供らが私学に進んだ理由が、
「公立に入ったとしても、勉強についていけるかどうかわからないと言われて」とか、
「『そこ(私立)にしか行けない』って言われたんです」とか・・・。 これは教師による生徒への『恫喝』ですよ。 オカシイと思いませんか? どこの高校を受験しようが学生側の自由のはず。 しかも、今もそうかは知りませんが、入試の点数だけではなく「中学教師の書く内申書」も合否を左右するんでしょ。 中学教師は合格率が悪ければ叩かれますから、学生を成績と内申書で脅し、中学校自体が学生から受験の自由を奪っているのではないでしょうか? であれば、知事が学生にいくら「自らの努力が足りない。自己責任」といっても画龍点睛を欠きます。 自由が極端に制限されているのに責任だけを説くのは筋違いでしょう。 また、公立高校の一斉入試にも問題がある。 競争だから負けることもあるのは仕方がないが、敗者復活の機会が与えられないのでは真の公平とは言えない。 現在の公立大学のように学校毎にABと入試日を分けなくとも、2次募集などの機会と枠を広げるべきではないだろうか。 自己責任を説くなら、府立高校間にも、学生の選択の自由と能力に応じた機会の確保を保証すべきだろう。

併せて、中学を卒業するに値しない学力しか有しない者は卒業させるべきではないのではいか。 中学までの義務教育は社会に出るための必要最小限の学力・知識を身に付けるためにあるのだろう。 少なくとも中1レベル(私個人の思いなので30年近く前の中1です・苦笑)の知識が付いて無い生徒は、卒業させるべきではないだろう。 評論家の三宅久之氏がある番組でおっしゃてましたが、「子供が知識を習得することは苦痛ではない。義務教育の段階では強制力を伴ってもちっともおかしくない。何年までには漢字はこれだけ覚えなさい。九九はともかく憶えなさい。頭が良いとか悪いとかでなくて、それをやってなかったら社会に出て困るでしょう。そういうことについては教えなければいけません。(要旨)」。 そのとおりだと思います。 あるレベルの知識を習得していない子供を社会に、または高校に出してはいけないと思います。 もちろん、憲法で定められた「教育を受けさせる義務」が親にはあるのだから、当然16歳以上の卒業できない子の保護者からは授業料を徴収は必要でしょう。 少なくとも成年(18歳とするか20歳とするかは議論が必要ですが)になるまでは。

蛇足だが、「教育問題討論会で渦巻く怒号、やじ」の記事に、ある教員団体関係者が「(全国学力テストの)結果公表でランク付けが進めば、子供たちへの悪影響は計り知れない。」と発言しているが、学生達の高校入試に向けて、高校毎にランク付けをし学生を振り分け、学生達の生涯に悪影響を及ぼしている君たちがそれを言うのは、矛盾以外のなにものでもないことを銘記すべきだ。


また、学生さん側にも一言。 学力の不足する子もいるでしょう。 中にはイジメによる不登校、病気などにより小中学校にあまり通えなかった子、皆さんそれぞれに事情はおありだと思います。 でも、同級生の皆と同じ歩調で人生を歩まなければいけない理由はありません。 さすがに、今は夜学の高校は少なく、社会環境的に夜学に通うのは難しいでしょう。 しかし、お金が無いなら無いなりに、病気などの理由なりに、学力向上(高卒、大卒の資格取得)をしたいならいくらでも手段があります。 働きながら通信学校で高校を卒業することも可能です。 中学浪人覚悟で公立を受けても良いではないですか? その苦労は必ず将来倍以上になって報われます。 目的もなく高校に行くより、1年遠回りしても行きたい学校に行けばいいじゃないですか。 それが嫌で、ただ然したる目的も無く皆と同じでありたいのなら、社会環境の変化で負担が重くなったといって不平不満を言うべきではありません。 「皆と同じ高校生でありたい」ということだけが目的なのだから。

私の友人にも中浪したヤツ、居ますよ。 高校に入れなくて、一浪して稼いで高校に入ったやつが。 その後、彼は希望大学に進学し、今は希望していた私立高校で教師をしてます。 今1年間遠回りしても、20代、30代になるころには全然関係ありません。 そして、バブル経済が破裂し、家庭の事情で学校を中退せざろう得なくなった連中も沢山見てきました。 中には死んだヤツもいます。 私学助成削減や橋下氏にちょっとやりこめらた位で、泣いたり絶望したりしてたら、この先の世の中渡っていけませんぜ。 自分の将来のレールは自分で敷いていかなきゃ、誰も他人のレールは敷いてくれないのだから。
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posted by 少彦梛 at 00:00| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月06日

マケイン上院議員の素晴らしさ

昨夜、書いた記事をアップしようとしたら・・・「メンテナンス中です」 _| ̄|○ 。
↑ショック大きい・・・。

昨日、13時も過ぎ遅い昼食を食べていると、共和党のマケイン候補が「大統領選の敗北宣言」の演説を行う模様を某公共放送でLIVE中継していた。 「敗軍の将、多くを語らず」なのでしょうが、演説も上手いですねえ。 同時通訳を介してであっても、そう感じますよ。 日本は選挙の演説は、当落後の演説も、候補者の多くは演説は下手ですよ。 煩いだけの人も(笑)。

マケイン候補は、選挙人獲得数ではオバマ候補にダブルスコアで敗れたが、オバマ氏が過半数を獲得することは避けようのない状況になった時、地元フェニックスの支持者の前でこう演説した。 「私は、オバマ氏に電話で祝意を述べた(同時通訳)」と。 支持者のブーイングを抑えながら演説を続け、オバマ氏の勝利を「歴史的偉業を達成した」とオバマ氏を称えてみせた。 また、投票日前にお亡くなりになったオバマ氏のお婆さんへの哀悼の意を表すことも忘れなかった。

そして、
「These are difficult times for our country, and I pledge to him tonight to do all in my power to help him lead us through the many challenges we face.」(米ロイターの電子版より)
の発言である。
『わが国は困難な時にあり、そして、直面する多くの難問に彼が我々(国民)を終始リードするにあたり、私自ら全力で役立つことを、今夜彼に誓った。』(彼=オバマ)
(↑英語能力は中学生レベルの私なので(苦笑)、正しいかどうか分からない翻訳です(笑)。)


同時通訳を聞きながらマケイン氏の演説を観ていたのですが、さすがに「アメリカの大統領」を窺う人物だ。 政策に意見の違いがあっても、選挙で結果が出て負ければ潔くそれを受入れ、次に、自国のために自分ができることに全力を尽くそうという気概をもっているということは大変すばらしい・・・と、感動する私がいた。

翻って、日本の政治家は・・・。 情けない限りですな。 マケインも「比べて欲しくはない」と言うだろう。(笑)
参院選で破れても首相として居座り、党内で首相の座をたらい回しにし、国民へ信も問えず右往左往している。 その上、国民のためになる政策は、全くと無いといっても過言でなかろう。 挙句に国会のねじれ現象を非難し、直近の民意が反映された参議院からの修正案や法案は受け入れようともしない・・・。 本当により良い法案を作る気があるのかね、与党自民公明は・・・。

以前の記事にも書いたが、自らの案を受入れてもらうには、まずは相手がどう考えてるのか良く聞かなければ、議論にならない。 議員立法案ならまだしも、政府(官僚制作)提出法案ならば猶のことだ。 官僚の作った法案に民意は反映されていない。 与党がちょと修正することはあってもね。 これでは、憲法の規定する「国の最高機関」の名が泣くぞ。


オバマ氏の勝利宣言の演説については・・・他に誰かが書いてるでしょうから、特に取り上げません。
オバマ氏が米国の大統領になって、日本がどう影響を受けるかは・・・また別の機会にでも・・・。

ただ、今日のTVニュースなどで、オバマ新大統領誕生による日本への影響について、お追従団体の記者クラブのインタビューに太郎ちゃんが答えてましたが、考えが甘いですねぇ。 河村官房長官も記者会見で「日米関係は(米政権が)民主党に代わっても全く揺るぎない」とか言ってますが、揺るぎの無いのはオバマ氏が発言した「日米同盟」だけでしょう。 つまり、軍事に関する「日米安保条約」だけは揺るがないのであって、日本との経済や貿易、その他のことをオバマ氏はこれまで特に発言してませんから。 11月15日のワシントンでのG20緊急サミット出席の際も、太郎ちゃんとの会談についてはオバマ氏側が時間が取れないと断ってますが、他の主要国はすでにオバマ氏との極秘会談のスケジュールを押さえてますよ、きっと。 例え10分でもね。 他国の外務省は数ヶ月前からオバマもマケインも抜け目無くスケジュールを押さえてますって。 それが外交ってもんでしょ。

posted by 少彦梛 at 12:17| Comment(0) | 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月04日

結婚したら富山県に住もう!(笑)

ご結婚されて、お子さんを儲けようとお思いの20代から40代の皆さん、是非、富山へ移住しましょう!

10年ほど前まで、旧自治省だったか、毎年住みやすい「市」のランキングを発表していた。 ランキングトップ10の内、6市か7市は富山県内の市であった記憶がある。 教育御三家といわれる中にも入っていて(他は、秋田、福井)、小6・中3の全国学力テストも3位〜5位以内に入ってる。 持ち家率も国内トップクラスだ。 もっとも、住みやすい「市」ランキングは評価方法が不透明だとか、国がすべきことかとの反発があり今では実施されていないし、平成の大合併もあり、10年後の現在も住み良いかどうかはわかりませんが・・・。 しかも平成の大合併で15市町村(10市4町1村)と、県下の自治体の数は日本で一番少ない県になっている(ウィキペディアより)


閑話休題

別に富山を宣伝するつもりではなく、今回富山県を取り上げたのにはかなりの説明がいる(苦笑)。

昨日のテレビ朝日の夕方のニュースで、都内の「総合周産期母子医療センター」の昭和大病院に24時間密着取材した模様が放映されたのがきっかけだ。 同様の報道が産経新聞の電子版「過酷な産科医師勤務」で取り上げられてるのでそちらもご参考に。 その中で印象に残ったのが、当直の産科医は3人とも手が開いてるのに、新生児集中治療室(NICU)のベットが開いていないため、救急の妊産婦さんが受入れられないという状況だった。 既に臨月で、事前検診などにより胎児の健康状態にまったく問題がなく、NICUは不要と判っていれば妊産婦さんを受入れることも可能だろう。 しかし、「総合周産期母子医療センター」に救急搬送される多くは、重い妊娠中毒症や切迫早産などといったリスクの高い妊娠さんだ。 母親が助かっても未熟児などの新生児の集中治療ができないなら、救急の受け入れようがない・・・。 新生児は確実に亡くなるであろうから。

それでも、病院側の状況がどうあれ、何としても受入れろと強弁する人もいる。 先日の墨東病院に救急搬送された脳内出血の妊婦さんの事例もそのひとつだ。 最初の報道の姿勢は、明らかに受入れなかった7つ(後に8つと判明)の病院を責める論調だった。(無論、当直の産科担当医が一人しかいない状況にも非があるが、これは都知事の責任だ) では、例えば、貴方が交通事故に遭い頭蓋骨骨折や臓器破裂などの重症を負ったとしよう。 それなのに、病院にはICUの空きが無くても受入れろと言うのと同じである。 仮に緊急手術が成功しても、回復するための手段であるICUが無ければ、貴方は死んでしまうことは明白だろう。 生きるか死ぬかの境を彷徨ってる時に、無菌室ではない個室ベットに入れば、普通の風邪程度の弱い感染症でもオダブツだ・・・。 

話が逸れたが、以上のことからもNICUを増やす必要はある。 ただ、NICUは相当高額なものらしいし、もちろん運用コストも相当かかる。 でも、命を金には換えられまい。 税にしろ何にしろ、医療費増は避けて通れまい。 ところが、だ。 新生児集中治療技術を持つ小児科医がこれまたいないのでNICUが増やせないと聞く。 当然ながら、新生児集中治療に精通した看護師も必要だ。 ただNICUを買い増せばいいというものではない。 例えば、フェラーリのF1カーを買えも、ライセンスを持つドライバーとF1カーに精通したメカニックを雇えなければ、F1には参戦できない。 F1カーがNICUであり、ドライバーが小児科医、メカニックが看護師だ。 今、産科医不足がマスコミなどでも叫ばれているが、小児科医も同様に不足しているのが現状である。 また、他の新聞紙面によれば、都道府県、病院によっては、NICUを出ても大丈夫なくらい小児が回復・成長しても、その児が次に移れる小児用ベッドの空きが無いという。 空きベッドが見つかるまでNICUからは出られない。 そのため、救急の新生児を受入れられないという悪循環が生じているところもあると聞く。

仮に小児用医療ベッドが充足しているとして、厚生労働省の通達(だと思う)によれば、出生数1000人あたりNICUが3床は必要とされると聞く。 しかしながら、数日前どこかの新聞(朝日新聞だったかなあ?)の電子版を読んだ時に、出生数1000人あたりのNICU数が書かれていたが、埼玉は1.4床、神奈川は1.7床、東京でも1.9床だった(と思う)。(スイマセン、再検索しましたが削除されたのか、当該記事が見つかりませんでした) 出産の絶対数が他府県より圧倒的に多いと思われる首都圏なのに、あまりに少ない。 そして、その記事で強烈に記憶に残ってるのが富山県なのだ。 なんと、出生数1000人あたりのNICUは6.9床! 全国1位なのだ。 確か2位の山口でも4.5床くらいだったと思うので、抜きん出てる床数である。 何かの間違いではないのか?と思ったほどである(笑) そもそも47都道府県で、出生数1000人あたりのNICUが3床を越える県域は、10県もないのだ。 こんな状況で「リスクの高い妊産婦を受入れろ」というのは元々無理な話しだろう。 

もうひとつ、妊婦がリスクの高い出産に到る原因として、現代の女性の食生活や、過度のダイエットも関係しているのではないかと個人的には思っている。 特に、ジャンクフードやファストフードといった食生活の多い今の10代後半から20代にかけては、今後出産するにあたって、母子ともに出産リスクは今以上に高くなるのではないだろうか。 もちろん、私は専門家ではないのであくまで「勘」でしかありませんが・・・。


そこで漸く、この記事の最初の記述のご提案である。 結婚して子供を望むなら、NICUの充実した富山県へ引っ越しましょう。 ひとつのリスク回避である。 点数のみで学力をはかるのもどうかとは思うが、富山は教育県でもあるし、生まれた子供にとっても環境にも良いのではなかろうか。 悪い遊びを覚えるようなところも少ない田舎だろうし(笑)。 でも、妊娠が判ってからの引っ越しは難しいと思う。 持ち家率が高いということは、賃貸住居は少ないと思えるからだ。 出産するまでに住む所が確保できないかもしれない。 

もっとも、1つ大きな問題が・・・。 仕事は無いかもしれない(爆)。 まあ、金沢あたりなら通勤圏内だと思いますけどね。 
posted by 少彦梛 at 23:45| Comment(0) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月03日

低レベルの政策審議より、さっさと解散を

わが国政府のトップの太郎ちゃんが、「政局より政策」と叫んでから約1ヶ月経ち漸く「定額給付」とやらを含む『生活対策』を発表した。 「新たな経済対策に関する政府・与党会議」と「経済対策閣僚会議」とが合同で取りまとめたようだが、素人目に見ても「これが生活対策と言えるのか?」って感じがする。 まあ、個々の政策の内容の評価や期待される経済効果は、経済通などその筋の専門家が新聞紙面やテレビで侃侃諤諤喧喧囂囂やるでしょうから特には申し上げません。 ただ、一読してみて、政策の多くは、これまで自公与党が行ってきた愚策を焼き直しただけ。 「こんなものに1ヶ月も時を掛けて。ただ時間を浪費しただけじゃないか」というのが私の感想だ。

政府として今回の「生活対策」の目玉は、やはり、具体的施策でも一番最初に上がっている「生活支援定額給付金(仮称)」なんでしょうねぇ。 計5兆円の予算の4割にあたる2兆円を計上するくらいだから。 ただし、この「生活支援定額給付金」については、共同通信の電子版『定額給付金で見解相違』にもあるように、与謝野経財相の「高い所得層の人に生活支援というのはおかしい(主旨)」との考えに対し、中川財務相や公明党の山口政調会長は「早急に実施するためには支給事務が煩雑な所得制限には否定的(要旨)」のようだ。 リーマンブラザーザーズ破綻以降、「一気に外需落ち込み深くなると考えられない(要旨)」といった発言のように、甘い経済見通しの発言ばかりで国民からの信用度が落ちてると思われる与謝野経財相だ(ただし、大臣としては風評被害を起こす訳にはいかないから「悪くなる」などとも言えないのは理解できる)が、この定額給付金についての発言は彼の考えのほうが正しいと思う。(ちなみに、与謝野氏基準では私も給付対象者です・苦笑)

そもそも定額給付金はかつて公明党がごり押しした「地域振興券」と同じような愚策だ。 旧経済企画庁が「地域振興券の消費喚起効果等について」で報告したとおり「消費の喚起効果は約3割(意訳)」という愚策をまたやろうというのである。 いや、地域振興券は15歳以下の子供のいる世帯主や、また、老齢福祉年金・障害基礎年金・特別障害者手当等の受給者など社会的弱者への給付だった分大義も立ち、今回の「定額給付金」より余程マシだろう。 「定額給付金」という2兆円ものバラマキを実施しても効果が無いどころか、将来増税をする理由(言い訳)の1つにしたいだけではないのだろうか。 


と書いてたら・・・今日のテレビ朝日の「TVタックル」でも同じような議論をしてた(笑)。 同番組中で、定額給付金を高額所得者にもばら撒くのはオカシイと突っ込まれ、自公側の出演者の小野寺五典氏、西田実仁氏が「まだどのように給付するか決まっていない」といった旨の発言をしていた。 しかし、自民財務相や公明政調会長が全国民にばら撒くと言ってるのを、お二方がひっくり返せるのでしょうか? まあ無理でしょうね。 そして、今回同番組に出演していた宮崎哲弥氏は「経済対策として有効なのは中小企業への資金繰り対策だけ(要旨)」と発言していた(*1)。 宮崎氏の足元にも及ばない私のような素人でさえ「効果が期待できない」と思う愚策しか提出できない与党。 金融危機と不況がヒタヒタと迫っている現在、無能な与党はさっさと下野するか、解散総選挙で国民に信を問うべきだろう。 愚策な法案を審議して、無駄な時間を浪費している場合ではない。 私はそう思うのだが・・・。

(*1):ただし、経済対策として番組中に提示されたフリップの中で、ということかもしれない

<後記>昨日のTVタックルでは宮崎氏と大竹氏が激高して一触即発の場面があって、野次馬根性の私としては面白かったですね(苦笑)。 そういえば、先々週くらいの金曜日の「太田光の私が総理大臣になったら」でも、米国人(?)のケビンとやらの発言に「じゃぁ、アメリカ国民はイラク戦争の責任は取らないのか!」と激高されてましたねぇ。 バカが多くて最近お心がお疲れなんでしょうか…、宮崎氏。(笑) 宮崎哲弥さん、応援してるので頑張ってくださいね。 


<追記>11/4 16:50 後記、および、加筆修正しました。
posted by 少彦梛 at 22:26| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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