2009年02月20日

偽装立国「ニッポン」(その2)

今日、20日の日テレ系の「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中」という番組で、松居ナニガシという女性が、『全家庭、電気代を毎月2000円分節約することを義務付けます』ということを法律化するべきと力説していた。 この番組は、番組内で討論し、賛成が過半数となったら本当に国会へ陳情するという。

番組での松居氏の提案は、何でも、家庭の電気使用量を削減することでCO2(二酸化炭素)を減らし、「エコ(地球温暖化防止)」に貢献しようということらしい。 その意気込みは良しとしよう・・・。 だが、そんなことを法令化したところで果たしてCO2削減にどのくらいの貢献になるのか? しかも、全家庭が電気代を毎月2000円分の節約をして達成できるCO2削減量は、番組の最後まで示されることはなかった。 

実際のところ、当ブログの「ああ・・・、オバマ氏の思い込み?(09/01/22)」の記事のとおり日本のCO2削減は全く進んでいないのである。 日本は、批准しているはずの「京都議定書」の条約(既に発効もしている)すら遵守できそうにない状況なのだ。 松居氏の主張(提案、法案)はとしては理解できるが、今更法令化しても意味はない(啓発活動としては意味はあると思いますが・・・)。

併せて、当該番組ではこれ見よがしに「エコ家電」と言われるものを紹介していたが、仮に日本国内全世帯に番組で紹介されたような省エネ家電商品を導入しても、とてもじゃないがCO2削減目標には届かないだろう。 なにせ、過去記事の繰り返しになるが、環境省の報道発表「2007年度(平成19年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について」のとおり、2007(H19)年度の温暖化ガスの排出量は、京都議定書で基準年とされた1990年より8.7%も増加している。 京都議定書に定められた1990年より排出量を6%削減するには、今現在から14.7%もの削減が必要なのだ。

家庭から排出されるCO2は日本全体の25%以上であるから、松居氏が主張する「ケチケチ作戦」法案で削減できるCO2は、単純計算ではあるが多めに見積もっても、日本のCO2排出量3%に満たないだろう(たぶん)。 第一、日本の原発の発電量は全体の25%を超えてるのだし・・・。

まあ、単なるバラエティー番組に対してここまで熱くなる必要もないのだが・・・(苦笑)。


そもそも、「エコ家電」と称するものは、さもCO2を削減したように錯覚させる「エコ偽装商品」と言って過言ではないだろう(確かに、極僅かのCO2削減効果はあるけども)。 何故そう断言できるのか。 毎年毎年、「これまでより幾らお得です」や「幾らCO2が削減できます」と宣伝し、それが売り文句の『省エネ商品』がこれでもかというほど世に出てるのに、一般家庭から出るCO2排出量は逆に増えてるのだから・・・。

日本全体のCO2排出量に占める家庭からの排出の割合は、いっこうに減少していないのである。 日本全体のCO2排出量の総量が増えてるのだから、結果として、家庭から出るCO2の絶対量が増えてるのは自明の理だろう。


日本が「本気」でCO2排出量を減らすつもりなら、その手段・・・、確実に削減できる方法は1つだけある。 それは、日本が輸入する石炭・原油・液化天然ガスの化石燃料総量規制することだ。 1990年の輸入量以下に年間の輸入総量を規制すれば、黙っていてもCO2排出量は減る。 日本国内では原油・LNGなどCO2を大量に発生させる化石燃料は殆ど産出されない。 燃やすものがなければCO2は出ないのだ(笑)。 もちろん、食糧などの輸入にかかる輸送燃料や自動車などの輸出にかかる輸送燃料も量的規制の対象に含めよう。 ついでに、輸入品を製造するために他国が排出したCO2相当分も規制対象に加えよう(モデル計算でも良いから)。 しかし、病院などの医療機関や緊急車両(消防、救急など)、人命に直結する機関には優先的にCO2排出権を割り当てなければならないのは言うまでもない。


これを「極端な物言い」とお思いの方もいるだろう。 しかし、「エコごっこ(=偽装エコ)」をしてるだけではCO2排出量を減らせない(現に増えている)現状を鑑みると、このくらいの事を実行しないと日本はCO2削減目標なんて達成はできっこないのだ。 国民が真剣に「地球温暖化ガスの削減」を考えるなら・・・反対者はおるまい(笑)。
posted by 少彦梛 at 22:03| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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