2009年02月23日

偽装立国「ニッポン」(その3)

もう、小泉元首相ではないが「笑っちゃうくらい」な話である。 今日、23日の19時からの某公共放送のニュースを見ていたが、2038年の年金支給が現役収入比で50.1%だとの報道である。 聞いて驚く無かれ、現役世代の平均手取額が2009年は月額35万円強なのに2038年には月額71万円強だというのだ(爆)。 順調に経済成長をするという仮定の下だという。

約30年で35万が71万になるには、毎年2.5%手取額が増える必要があるが、労使折半の厚生年金掛け金や健康保険掛け金、所得税などを考えると、感覚的ではあるが企業側は毎年人件費を5〜6%増やしていく必要があるだろう。 実際、日本経済がそれだけの経済成長が可能なのか? もし、政府が経済成長なしのインフレ(=スタグフレーション)を目論んでいるのなら別だが・・・。 その時は、月手取り71万円の現役世代も生活に困窮してる状況となってることもあり得るだろう。

ちょっと話が逸れたが、この年金報道を聞いて「老後も安心だ」と思った国民はいるのだろうか?

共同通信社の電子版『将来の年金給付2割目減り・現役収入比で50.1%』によると「経済が低迷し出生率が低い最悪ケースでは、所得代替率は43・1%まで低下」ということだが、それさえも怪しいのではないか? 少なくとも、私は、厚生労働省の喧伝した「100年安心プラン」なぞ信じちゃいない。 もともと、公明党の坂口力氏が胸を張って「100年安心」と喧伝していた時から既に胡散臭かったし・・・。 だいたい100年後まで保証できる人間なんていないだろう。 仮に保証した人がいたとしても、その彼が100後には生きてないのだから無責任極まりない話だ。


先の『順調に経済成長をするという仮定』でも、「所得代替率は、夫が平均賃金で厚生年金に40年加入、妻が40年専業主婦というモデル夫婦世帯で計算。 基本ケースの年金月額は09年度の月22万3000円から38年度は月35万9000円(現在価値換算では26万3000円)と増えるが、所得代替率は04年想定時の50.2%からも微減する。」という。 ちなみに、38年度に年金支給の65歳になるのは、今年36歳の方々である。 

そもそも、『夫が平均賃金で厚生年金に40年加入、妻が40年専業主婦というモデル夫婦世帯』にどんな意味があるのか? はたして、このモデルケースに当てはまる国民はいったいどのくらいの割合で存在するのだろう?

だいたい、今35歳前後の世代は就職氷河期と言われた時期の世代だ。 今風に言えば「ロストジェネレーション」と呼ばれる世代だろう。 その彼らが「厚生年金に40年加入する」、つまり継続して40年間も会社勤め(厚生年金に加入)できる可能性のある人はこの世代の内の何%だろう? 仮に大学を卒業した人で、卒業後22歳で即結婚し、新卒で就職し厚生年金に加入して、62歳まで厚生年金に加入し続ける人。 モデル夫婦世帯のケースに該当するのはこういったケースだ。 現在の30代の人々は、派遣切りで困窮していたり、「婚活」と称してパートナーを懸命に探している・・・週に1度はどこかのTV局がこのことを取り上げてるくらいなのだ。 政府の試算モデルはほとんど実在しない世帯だろう。

就職して40年はまだ先の話だが、少なくとも個人的にはそういったカップルは私の知っている人には一人しかいない(正確にはダブっているから22歳で卒業してないが)。 ちなみに、その彼は40代の公務員である(苦笑)。


まるで昭和の「高度成長期」時代の世帯モデルを、日本政府はいつまで「標準」として引きずるつもりなのだろうか・・・。



四国新聞社の香川版の2月6日付コラムに『何だか怪しい』という記事がある。 「円天」と称する疑似通貨を使った「L&G」の組織的詐欺を引き合いに出し、相談や苦情も相次いでも警察は踏み込まず、本気で動くのは破綻状態というどうしようもない状態になってからだ、と国家(警察)の対応を非難している。 そして、円天よりはるかに大規模で怪しい仕組み、それが「年金」だという。

四国新聞のコラムからそのまま抜粋すると、『 実はこの国には、円天よりはるかに大規模で、若者の多くが何だか怪しいと疑っている仕組みがある。 年金制度である。 かつては高配当を出していたが、出資者は減り続けており、そのうち行き詰まるに違いないと若者らは感じている。 国や政治家の腰が重いのは、まだ何とか形になっているからだろう。政治家の大多数が若者世代ではないこともあるだろう。 この問題への介入も、破綻してからでは遅いのは言うまでもない。』



円天よりはるかに大規模で怪しい仕組み、それが年金・・・。
四国新聞の言うとおりである。
posted by 少彦梛 at 20:15| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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