2008年08月10日

日本が希求する平和とその手段・・・

昨日、8月9日、先日6日の広島市での「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」に続き、長崎市で「原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が執り行われた。 今日の式典では、田上長崎市長が長崎平和宣言において「核兵器の廃絶なくして人類の未来はありません。世界のみなさん、若い世代やNGOのみなさん、核兵器に「NO!」の意志を明確に示そうではありませんか。」と市民レベルでの核廃絶運動を呼びかけている。

これに対してか、福田首相は式典のあいさつで、「非核3原則の堅持」(とはいえ、これまで米国は黙って何度も持ち込んでいるが)、そして、「先のG8サミットで、全ての核兵器保有国に核兵器削減を求め」「新たな認定方針に従いできる限り多くの方を被爆者認定する」と政治的アピールをすると伴に、「我が国は『平和協力国家』として、国際社会において責任ある役割を果たしていかなくてはなりません。」と述べたと聞く。

しかして、福田首相の言う、平和協力国家としての「国際社会の責任ある役割」とは一体何か? 日本として、どのような役割を果たしていこうというのか、とんとして判らない。 あ、ひとつだけ判っていることがある。 米国や国連に言われるがまま、多額のお金を拠出することだ(苦笑)。

解釈論はいろいろあるが、素直に読めば、日本は憲法により「国際紛争を解決する手段としての武力の行使と武力による威嚇は放棄」している。 武力の行使とは、ただ銃やミサイルをぶっ放さないというだけでなく、本来、武力行使を目的とした補給をも含むものである。 広義で言えば、日本駐留米軍への思いやり予算も憲法違反ということになりはすまいか。 何故なら、駐留米軍は「日本を守備する」ために存在するのではなく、極東・アジアの安定、ひいては武力による威嚇(行使)のために駐留しているのだから・・・。

閑話休題

では、武力行使の出来ない日本が平和協力国として果たせる役割は何があるのか。 それは、平和に向けた不断の外交努力以外に残っていない。 そもそも、国際紛争は外交努力で解決すべきものであり、武力の行使は最後の手段だ。 あの手この手とあらゆる手段を使って相手国を絡め取っていく必要がある。 ちなみに、外交努力をする上で国連安保理の常任理事国である必要もなければ、別に武力を誇示する必要はない。

しかし、日本の外務省の「外交力」には大いに疑問がある。 そもそも、日本の安全すら外交力では守れないであろう。 例えば、中国は江沢民主席の時代から「押せば引く国」と判断し対日本戦略を練っている。 残念ながら、今の日本政府には中国の主張を押し返す力はない。 せいぜい、小泉氏が総理大臣時代に靖国神社へ参拝するという「嫌がらせ」をするくらいだ(苦笑)。 それは、日本が軍事力を持たないからではない。 外務省の官僚が優雅に暮すために、高給を食みながらも仕事をサボっているからだ。 中国に駐在する高官などは、関係を持った中国人女性を通して情報を流したこともあった。 いわば、嵌められたのだ。 


日本が外交で中国を押し返せない例が、つい最近もあった。 いわゆる「中国製冷凍餃子中毒事件」で、中国国内での中毒被害発生の連絡を受けながら、日本政府が1カ月近く公表していなかったことだ。 毎日新聞の電子版『高村外相「中国側が口止め」』によると、当時の高村外務大臣は、「7月初めに報告を受けた。中国から捜査に支障をきたすので公表は差し控えてほしいと言われ、捜査の進展を期待して公表しなかった」とのこと。 同記事によると、洞爺湖サミットの前には外交筋では情報を得ていたことになる。 洞爺湖サミットでは日中首脳会談が行われていたが、福田首相はこの事実を知った上で「餃子問題を取り上げた」という。 では、先日五輪開会式に向け福田首相が訪中し、胡錦濤主席と会談した際、何故改めてこの餃子問題を持ち出したのか? それが意味するものは「外務省が仕事をしていない」こと以外の何ものでもない。

仮に、中国側の捜査に支障をきたす、とか、中国側の面子に譲歩して今回の中国国内での中毒被害発生について公表を差し控えていたことは是としよう。 しかし何故日本は中国に対し、この1ヶ月間、捜査の催促・進展の状況確認をしてないのでしょうか? 仮に、隠密裏でもすべきではないのか? 中国側と交渉し、極秘裏に日本の捜査陣を中国に派遣することをしないのでしょうか? 事実が暴かれた後、日本側が中国側に対しこの1ヶ月間何をどのように働きかけたのか公表されないのでしょう? その答えは、日本が日本の国の食の安全確保に対し、外務省が中国側の捜査に下駄を預け何もしていなかったからだ。

高村外務大臣は「中国から情報が入ってこなくなるから・・・」と言っていたらしいが、真の「情報」とは待っていても得られない。 仮にinformation(インフォメーション)は入って来ても、外交を行う上で最も必要なintelligence(インテリジェンス)は入って来ない。 自ら「情報を得る」努力が無くて、他国との交渉ごとは成り立たないのだから。


日本の国民の安全さえ守れない外交力しかもたない現在の日本政府に、「国際社会の責任ある役割」を担えるとはとても思えない・・・。
posted by 少彦梛 at 08:43| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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