2008年08月26日

もしかしたら…日本は今、未曾有の危機?

グリジアの南オセチアから始まった紛争は、日本の新聞やTVなどの報道機関は軽い取扱いしかしていない現在、もしかしたらのっぴきならない状況まで来ているのかもしれない・・・。 何せ、ロシアが南オセチアへ進行した翌日、世界的にそのことを紙上の一面で取り上げなかったのは、オリンピック当事者国の中国と、「ママでどう」が一面の日本だけだったらしい・・・。 情けない話だと思うのは、日本国民でも百人もいるだろうか? 欧米を含めほとんどの国では、みな一面トップ級の扱いだったと聞く。


産経新聞の電子版、『グルジア紛争の裏にエネルギー対立』によれば、コーカサス(またはカフカスとも)地方を含め、中央アジアやカスピ海沿岸国のエネルギー資源の派遣を巡り欧州&米国VSロシアの間でエネルギー資源をめぐる激しい覇権争いがあるとのことだ。 産経新聞では、「日本向けのエネルギー供給そのものへの影響はないだろう」と悠長に記しているが、とんでもない誤りであると思う。 むろん、今回の件で、欧州へ原油を運ぶBTCパイプライン(アゼルバイジャン〜グルジア〜トルコ)を始めとする主要エネルギー供給ラインが、一丁事あらばロシアに押さえられることが現実として示され、それにより原油市場での相場にはねかえり、日本も影響を受ける・・・といった生易しい状況ではない。 単なる原油高騰以上のインパクトが日本に対してもあり得る、と思えている。


まず、時事通信社の電子版、『NATOとの関係断絶も』にもあるように、NATOとロシア軍との対峙も想定されている。 もともと、NATOと米軍による旧東欧諸国への進出に対しては、ロシアはかなりの警戒を抱いていたと考えられる。 そこへ、旧東欧のチェコにレーダーサイトを置き、そして、米軍がポーランドにMD(ミサイル防衛システム、つまりパトリオットミサイル)を設置する国際条約に調印したことがNATO&米軍とロシアとの間の緊張を加速させたのは容易に想像できる。 例え、ポーランドのMDが「イランからの脅威の排除」と言い逃れしようとも、自国の首都モスクワの目と鼻の先にそんなものを置かれればロシアも黙ってはいられまい。 その上、黒海の自国のロシア艦隊へのアクセスするための要所であるグルジアにまで米国にちょっかいを出されれば更に黙ってはいられまい。

そして、今回のロシアの行動を支持してるのが、シリアである。 その見返りか、ロシアはシリアへの軍事支援を約束している。 ところが、そのシリアを敵国と見ているイスラエルは、実はグルジアに対して大量の武器を提供していると聞く(あるジャーナリストの言)。 それが本当ならば、グルジア軍が敗退したことにより、同じ装備のイスラエル軍がロシア製の軍備を有するイランに対抗できない可能性を示唆している。

しかも米軍が自衛権を行使し、同盟国が集団的自衛権をもって参加したイラク戦争とアフガン進攻(いわゆる、不屈の自由作戦・OEF)に最後まで反対した国の1つはロシアであるし、イスラエルのもうひとつの敵国であるイランへ武器供与をしてるのもこれまたロシアだ・・・。 へたをすると、リビアを始めとして、反イスラエル、また、米国に反感を持つイスラム・アラブ諸国がロシア側に付きかねない事態となっているのではないか。 米国・米軍にこれまでの力に衰えを感じている反米諸国は多かろう・・・。 そのひとつの例として、北朝鮮が「核計画の再開」を匂わせていることにも見て取れる。


いっとき力が落ちたロシアが再び米国に対抗でき得る、と判断した反米国が次々とロシア側につけば、それを背景に新たに米露の対峙、冷戦状態になれば日本もそれに巻き込まれるのは自明の理と言えまいか。 つまり、ロシアに対峙するために米軍にとって日本・沖縄という地理的の戦略位置は再び重要になり、陸軍師団司令部のグアム移転も白紙に戻りかねないし、米軍は更なる日本へ軍備拡張と、インド洋の給油活動に見られるような軍事費負担を迫るだろう。 当然、ロシア側もウラジオストックを始め極東の軍備増強に力を入れるだろうから、日本の置かれる軍事的立場は辛くなる・・・。 それを回避するには、日本も更なる外交努力をするしかないのだが、先の記事「日本が希求する平和とその手段・・・」に記したような日本のヘナチョコ外交力ではまったく期待できない、か・・・。


グルジアの紛争が元で米欧露の関係が最悪の事態に陥った場合、これまでのように日本が安穏と過ごせる保証はない・・・。 ちなみに、危機感の無い自公政権とその政府に期待しても無理である。 自分達が次の総選挙で如何に負け分を減らすかで汲汲としていて、今の国際情勢を理解しているかどうかすら怪しいのだから・・・。 

もしかしたら私の考え過ぎかもしれないし、また、そうならないことを祈るのみだ。
が、しかし、もしかしたら今日本や世界がとても危うい立場にあることを、またはその可能性について取材し、国民に伝えない日本の報道機関もやはり既に「死に体」なのではなかろうか・・・。
 
posted by 少彦梛 at 21:50| Comment(0) | 軍事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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