2008年10月09日

遅すぎる政権与党の対応

昨日、日経平均株価が1万円を割り9200円近くまで下落し、今日は多少の反発して株価は上がるかとも思ったが、終値は更に下落し9100円台となった。 9000円割れは目の前だ。 先月、『リーマン・ブラザーズの経営破綻』(9/16)の記事に「次の総選挙(衆院選)の投票日前までに日本の株価(日経平均)は1万円を割る」気がすると書いたが、麻生総理は衆議院の解散すら行えずに、現実となってしまった・・・。

今日の読売新聞の電子版「首相が追加景気対策を指示」によると、今日の午前中に麻生総理が自公与党の両政調会長に「国内の株価下落などを受け、追加的な景気対策を取りまとめるよう指示した」らしいが・・・。 対応が遅すぎるのではないか。 そもそも、リーマン・ブラザーズの経営破綻の記事を書いたときにも、当時の町村前官房長官や与謝野経済財政担当大臣の発言について「悠長なことを言っていられるはずは無い」と記したが、あの時に日本への影響に対する対策案を検討していればもっと早く手を打てたはずだ。 まあ、今更言っても詮無きことだが・・・。 ただ、今回の追加景気対策案も然したる効果は見込めないだろう。 検討されるであろうと言われる、〈1〉証券優遇税制拡充、〈2〉企業の設備投資を促す減税、〈3〉住宅ローン減税の延長・拡充・・・などが柱と云われるが、果たしてどのくらい経済へのカンフル剤としての効果があるかというと、甚だ疑問である。

例えば「証券優遇税制拡充」も、株の配当を300万円(未定)まで非課税にするというが、今回の株式1万円割れ以前に多くの企業が経常利益見込みを大きく下方修正していることから、そもそも「配当があるかどうかも分からない」状況だった。 そこへ今回の株暴落だ。 企業収益の落ち込みは、先の収益見直し時から更に大きくなるだろうから配当が見込める企業は極僅かではないか。 とすれば、今回の優遇税制案が株価安定・上昇、株購入に有効な手立てとなるとは思えない。 「設備投資減税」も、GDPの6〜7割を占める一般消費の回復見込みがなければ、メーカー側も「減税」があるというだけでは設備投資に踏み切り難いだろう。

「住宅ローン減税」にいたっては、この減税を延長したところで新規住宅建設の増加には繋がるまい。 そもそも姉羽氏の「耐震偽装問題」を発端に、昨年、建築に関する法改正をし偽装チェックを厳重にしたまでは良いが、法の施行に向けての準備を国交省が怠ったため、「建築確認申請」が積滞し、多くの住宅は建設着工そのものができない状況に陥った。 そのため、昨年度の住宅着工件数は前年度比3割減だったとも聞く(要確認)。 しかも、確かこの10月からだろうか、一級建築士も「構造設計」と「建築設計」の2つの資格が新たに必要となったらしい。 つまりこの新たな2つの資格を取得しないとこれまでとおり設計の仕事ができないから、勢い、建築士の人員も減るだろう。 ましてや今年に入ってからは金融庁が銀行各行への監査(資本比率など?)を厳格化したらしく、貸し渋りが横行しているとも聞く。 住宅ローンを借りられなければ、家は建たない。 住宅建設については行政の引き起こした「官製不況」という感が否めない。 加えて首都圏では1万戸以上の分譲マンションの在庫があると聞くし、とてもじゃないが「住宅ローン減税」の延長によって住宅着工件数が増えるとは思えない。 着工件数減少への歯止めにすらならないかもしれない。


リーマン・ブラザーズの救済について米国政府関係と米大手銀行などの協議が報道され表に出た時に、政府がまともに日本への影響を検討していれば、現在の日本の株価はもう少しマシだったかもしれない。 過ぎた時間に「もしも」は無いが・・・。 少なくとも、その時期、自民党が「総裁選」というお祭騒ぎを繰広げていたツケは大きい・・・。
posted by 少彦梛 at 23:41| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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