2009年04月09日

ジャパン・パッシング3…振り上げた拳をどう下ろす?

5日に北朝鮮が打ち上げた人工衛星と称する飛翔体について、国連内では日本の孤立感が漂ってるようだ。 共同通信社の7日付けの電子版「安保理で日中が全面対立」が報じるとおり、米国が米国債の最大保有国である中国に強い態度で臨めないこともあり、日米の共同歩調が取れず日本が孤立する可能性も出てきたという。

また、ロイターの電子版、「国連安保理、北朝鮮ロケット発射で直ちに行動取らず」によると、5日に召集された国連の国連安全保障理事会では、「中国とロシアは発射が国連のルールに違反するかどうか確信はない」との立場をとり、また、非常任理事国の内の3カ国が中露の立場を支持しているという。 また、中露は北朝鮮に対する新たな制裁が盛り込まれる決議案には拒否権を発動する構えとも伝えられている。 NYのブルームバーク・ニュースは「中国は、単に従来の決議内容(2006年の安保理決議1718号など)を再確認するだけの内容なら、新たな決議採択に同意してもいいというサインを内々に送っている」とも報じているが、安保理の協議においては中露とも安保理決定では最も弱い「報道機関向け声明」が適当と主張している。

今回の北朝鮮の人工衛星打ち上げの件では、せいぜい、制裁決議の1ランク下の「議長声明」に留まるのではないかとの見方が強いようだ。


しかしながら、今日、午前中の記者会見において河村建夫官房長官は「あくまで新決議採択を目指す考えを強調した」(時事)と伝えられており、また、その後、明日開幕の東アジア首脳会議(サミット)前に予定されている麻生総理と中国の温家宝首相の首脳会談で「決着を求めていく」と語ったされる。

しかし、中国側が「北朝鮮への新たな制裁決議」に応じることはまずないだろう。 そして、日本政府はこの件で「中国を敵に廻してでもやりぬく」ほどの度胸もないだろ・・・。 仮に中国を敵に廻せば日本の国益の損失の方がよほど大きいのだから。


本来ならば、日本政府は、北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」をIMO(国際海事機関)に通告した時点で、「発射後」の対応について、中国・ロシアと下交渉を進めておくべきなのだが、現在の状況だけをみれば、外務省がその職責を全うしたとは言いがたい。 ロシアのラブロフ外相は、今回の安保理招集前から「日本政府は騒ぎすぎ」と公言している。

しかも、諸外国から「日本が自国からの輸出品の管理が出来ていれば、このような問題は起きなかったはずだ」とも言われたら反論できない。

03年5月の米上院公聴会で北朝鮮から亡命した元技官の男性が「北朝鮮のミサイル部品の90%は日本製」と証言している。 また、03年以降も北朝鮮への不正輸出は続いており、最近では07年に共同通信社が「北朝鮮へ軍事転用可能部品輸出」を報じているし、国際原子力機関(IAEA)は07年の北朝鮮の核関連施設への査察で核兵器製造に転用可能な日本製真空ポンプを発見している。

ある意味、今日の事態は日本自身が招いたとも言えるかもしれない。



そもそも北朝鮮の人工衛星打ち上げの表明から約1ヶ月もの時間があったにも係わらず、今回の騒動では、またもや日本政府の外交ベタが目だっただけという結果に終わりそうだ。
posted by 少彦梛 at 22:12| Comment(0) | 国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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